#哲学

「私」と「公」について

ローティの二回目を見た。「公私を混同してはいけない」なぜなら、公と私は交わらないことだから。 具体的には公的な場で私的な心情などを問題にしてはいけない。あくまで公の場での話し合いによって一致することができるはず。つまり「表現の自由」と「嫌な…

「人間の精神」と「自然の真理」

パースは「人間の精神」と「自然の真理」の親近性についても述べている。 「人間の精神」と「自然の真理」には不断の相互作用がある「人間の精神」は「自然の諸法則」に適応していく「人間の精神」は「自然の諸法則」によって形成され発展してたきたものだか…

「自由」と「公平」の原点

ローティの100分deを読んでいたら気になることがあった。それは、「私」と「公」の問題。例えば米国では自由と公共が対立することがある。小さな政府は自由を求める人たち、公共を大事にする人たちは政府の仕事は必然的に大きくなる。これは私と公の対…

「デカルト」と「アブダクション」について

鉄パイプを大量に持って行ってもらうことにした。雪が少ないので、鉄の盆栽台も出せそうである。朝雪が降らないうちにと思ってストーブと盆栽台と薪を一輪車で運んだ。運び終わったら雪が積もり出した。 今晩からローティ『偶然性・アイロニー・連帯』が始ま…

「GeoGebraで遊ぶ」中学生

久しぶりに「数学セミナー」を買った。というのは「中の定理」が出ていると知ったから。読んでみると中洋貴さんは中学校へ入学した時からGeoGebraで遊んでいたという。ある日オイラー線を描こうとして垂直二等分線で外心を垂線で垂心を引いた。その図をじっ…

「偶然性・アイロニー・連帯」ローティ

全く眠れない。 今までは100分de名著の番組を見てからテキストを読んでいた。ところが何気なしに買ったこの本は番組が始まる前に読んでしまった。こんなことは初めて。 面白い。なぜか。自分の経歴そのものだからだ。だいたいこのローティという人をこ…

オタクと凡夫 モリス・バーマン

たまたまNHK+を見ていたら、バーマンのインタビューがあったので見た。 これがなかなか面白い。1945年以来日本は米国の精神的植民地となっている。つまり、米国と同じ消費社会になっている。(アメリカ型資本主義)これは幸福とはお金と財産を獲得する…

有限性を受け入れること

激しい雨の音で目が覚めた。昨日母が時計が欲しいと言った。多分野球を見たいからだろう。 生死とは何かを考えざるを得ない。「まずしさと豊かさ」ではない「有限と無限」ではない「不老不死と老いて死ぬ私たち」ではない「有と無」ではない「あるとない」で…

人間の創造性が「共同理解」を生み出す

山口裕之氏の考えに引かれている。私が今まで感じてきたことを見事に言葉化されているからだ。こうやって言葉にされて論理的に文章化されること自体が「人それぞれの体験がなぜ理解可能なのか」という問いの答えになっている。 ①私たちが世界についての理解…

宗教と科学・・・霊性

たまたまこのビデオを見ていたら、面白い考え方に出会った。 一番最後1時間11分後から登場する中島隆博氏の話。 宗教と科学を考えるヒントになる。ペットボトルの喩え(one of themから「このモノ」へ)と、たまることで変容していく人のあり方(アレルゲ…

科学における「正しい事実」は、

いろいろありすぎて時間が足りない。いつもは相手がいないから一杯書きまくるのだけど、いろいろ喋りまくっている。 人間の老いるという悲しみはどう考えればいいのだろうか。出来たことができなくなる悲しみはどうしたらいいのだろうか。出来たと喜ぶ孫の喜…

「相対主義」と「普遍主義」の問題

『「みんな違ってみんないい」のか?』 山口裕之著を読み始めた。とても刺激的で面白い。この本の特徴は、強調したいところを太字にしてあること。 私は、「正しさは人それぞれ」でも「真実は一つ」でもなく、人間の生物学的特性を前提としながら、人間と世…

私の回り道

最後の授業岐生研理論学習会。 久しぶりに一時間半ほど喋りまくった。自分の人生を語るように。まさに回り道の人生だった。 その回り道とはどういいう意味があるのか。「私たちの知恵は回り道として顕れる」ということ。その講座のパワーポイントのレジメ。 …

三木における科学

例によって図にしてみる。 ← 個別化・帰納 ←特殊・部分・一 ⇆ 概念 ⇆ 判断 ⇆ 推理 ⇆ 一般・全体・多 → 一般化・演繹 → 個別性は特殊性と一般性との統一である。図の個別化は特殊化の方がいいかもしれない。三木のとらえる帰納と演繹は逆のような気がする。ま…

三木清における技術のはたらき

三木の思想の要は技術である。技術とは表現。だからすべてのものは技術を持っている。 身体の構造 → 技術的な形 ↓ 自然 → 自然の技術(これはとても魅力的) ↓ 道具(物的技術)↔ 人格的技術(教育・学び) この言葉で客観と主観の対立を統合すると、 環境化…

主観と客観の矛盾をどう統一するか

眠れなくて朝2時ごろに目が覚めてしまった。そのまま「哲学入門」を読み始める。 例によって書きながら考えていこう。三木の弁証法は形成で統一される。 世界がそれにおいてある世界は絶対に主体的なものであり、一切のものはこの世界から作られ、この世界…

「おのずからの現象」と「みずからの体験」

ジャガイモを収穫してから、切立のいきいき教室に参加した。皆さん実に生き生きしている。最後に「さようなら」の語源を示して「さようなら」を言った。「左様なら」(そうであったなあ。そうであったなら。)板書を消さないでほしいといわれた。 このところ…

空也上人像

「南无阿弥陀仏」を説明するときいつもこの像の写真を見ていただく。念仏の相をこんなに見事に表現しているコトは他には見当たらないからだ。 この図は拡大したり動かしたりして、他の位置からも見える。 六波羅蜜寺で直接見たときは、一方向からしか見えな…

死すべきものとしての人間―「生と死の思想」

今まで見ようとは思わなかったビデオを3回も見ている。 YouTubeを見ていたら、「テレビで再生」というアイコンが出てきた。どうやら息子がテレビに機械を取り付けたので出てきたものだろう。これで、YouTubeのビデオをTVで見ることができる。この世界はどう…

表現とは譬え

さっき、お夕事で教行信証を読んでいたら、次のお言葉が目に留まった。 しかれば凡小修し易き真教、愚鈍往き易き捷径なり。 (このようなわけで、 浄土の教えは凡夫にも修めやすいまことの教えなのであり、 愚かなものにも往きやすい近道なのである。) 浄土の…

「ダンゴムシに心はあるのか」を再読

ずいぶん前に買って読んだのだけど、理解できなかった本がこれ。ダンゴムシに心があると思えなかった。心って何かわからなかった。 でも、どうも気になっていて、NNを考えていた時、再度読もうと手に取った。 作者は森山徹氏。彼がこのことを計算予期シス…

仏教と科学と哲学

レンマの論理を根底から調べてみようと思っている。 中村元先生と佐藤文隆先生の対談があったので見た。 真ん中より少し後に、中村先生が仏教の論理学「因明」について説明をして、形式論理学では「Aか¬Aかどちらか」でどちらでもあったら誤謬であるとな…

仏教とギリシャ思想の対話

レンマの論理とロゴスの論理の対比はインド思想とギリシャ思想の対比である。 仏像がガンダーラから起こったように、美術においてギリシャ思想と仏教は相互に影響を与えてきた。 そして、思想的にも交流があり、この交流(対話)によってレンマの論理がより…

絶対無の形而上学

呼応関係(神性) ←→ 人間[我性・我執] ↓ 本来的自己の実現 この( )の中に(仏性)を入れ、[ ]に[我執・煩悩]を入れると道元さん。 同様に、(無上仏)[無明・煩悩具足の凡夫]を入れると親鸞さん。 ちなみに最初の図はエックハルト。 この図が面白…

レンマとロゴスの対比

レンマ的論理を使っていろいろ考察して来たけど、ロゴス的論理とどう違うんだろうか。そんなことを調べてみたくなって対比してみた。この対比は、ロゴス的だけど、対立させるのでなく差異を考察するのはレンマ的。 レンマ的思想 ロゴス的思想 東洋・中洋(森…

レンマの論理に関するサイトの紹介

昨日は草刈りをした。電動の草刈り機だけど30分はもつ。動かすのもけっこうしんどいのでこれで十分である。 今まで手で鎌を使ってやっていたけど大変だった。これで、やれる範囲がぐっと広がった。さて、レンマの論理に関わるサイトをメモしておく。これは…

金沢へ

息子の家族と一緒に金沢へ行った。孫と一緒に過ごせたのが一番うれしかった。次は県立図書館で宮川五平治の略伝を見たこと。そして鈴木大拙館と西田幾多郎記念館を訪ねたこと。略伝はまだ図書館の許可がおりていないので、写真を紹介できない。大拙館はほと…

レンマの論理とイメージ

法話では論理を前面に出すと、誰も聞いてくれない。それは論理には感情が無いと感じられ、「有難いと」思われないからだと思う。だからレンマの最後のテーマは「イメージと生命の論理」にしようと思っていたけど、これは私の理解を超えているのでやめよう。 …

弁証法とレンマの論理

形式論理でいうと、否定の否定は元に戻る。(¬¬A=A)でも、前とは異なったモノになるというのが弁証法の論理。(¬¬A ≠ A)実はこちらの方が身の回りをみると自然なのである。 例をあげてみよう。以前からどう表現したら良いのかわからなかったことがあ…

レンマの論理とオイラー図

レンマの論理は次の4つから成り立っている。その意味を考えてみた。 テトラレンマ(龍樹の中論を定式化したもの)(1) A (肯定)(2) ¬A¬A¬(否定)(3) Aでもなく¬Aでもない (肯定でもなく否定でもない)(4) Aでもあり¬Aでもある (肯定でもあり否定でも…