2014-01-01から1年間の記事一覧

ユンボ出動

ついにユンボ出動。 本堂の前が雪で埋まっていた。 友だちにユンボで雪をよけてもらった。 これで、除夜の鐘をつくことができる。 それにしても不思議でならない。 今まで何人もの人が時間をかけてやっていた仕事が、少ない人数で短時間でやってしまえる。 …

「執着」と「愛情」の違い

経済とは生き方の問題である。 つまり、何を求めて生きているのかという問題。 その場合に起きる問題が、モノやコトへの執着。 そこで、仏法の煩悩の一つ「執着」と「愛情」を対比させて考えてみる。 問題提起:「それは執着です」と、「それは愛情です」と…

雪下ろしの経済学

雪下ろしをしながら考えた。 「雪下ろしは一銭の得にもならない」と長年そう思ってきた。 雪下ろしをするときに、これが食べるものだったり、金鉱のようなものだったら…と思う。 身体だけ疲れて、降ろした雪や運んだ雪は、やがて解けてしまい何も残らない。 …

念仏のお育て…岐阜空襲

昨日プチ法話があった。 参加者は2名。 主催者が1名で、残りのお一人がいろいろ質問をされたのがとても良かった。 その質問は、ご自身が普段どうなんだろうと思っていることだった。 まず私のテーマは「念仏のお育て」 以前、「念仏の使い方」と書いたが、…

ポール・ティリッヒの象徴論

信楽俊麿師の「親鸞とその思想」という本に、ポール・ティリッヒの象徴についての考察が示されている。 とても面白いので、ここにまとめておく。 (1)象徴というものは、それは何かこの世俗を超えた、究極的な真実を指示している。 阿弥陀仏や名号、その他の…

「ネルソンさん、あなたは人を殺しましたか?」

いろいろなご縁で「ネルソンさん、あなたは人を殺しましたか?」 ― ベトナム帰還兵が語る「ほんとうの戦争」アレン・ネルソン著 講談社 ― という本を読んだ。 2003年に発行されている。 この本を今まで知らなかったのが不思議だ。 ネルソンさんは、アフ…

「全責任論」と縁起と業

雪のおかげで体力が回復してきたように感じる。 それにしても一昨日の夜は怖かった。 車で進むと、このまま行けるのだろうかと不安になる。 私は先に降りたが、そのまま奥へ行く若い人のことが不安になった。 清澤満之のことを少し書く。 近代教学と簡単にく…

ゆき、ゆき、ゆきがふる、雪、雪、雪がつもる

朝道あけをしたら、一時間もたたないうちに20センチほど積もってしまった。 一応雪をつついてみたが、次から次へと降る雪にあきらめた。 屋根から降ろした雪がガラス戸に寄りかかっていたので、 外から雪の中を泳いで行って、雪をのけて雨戸を閉めた。 ま…

うその念仏 その2

香樹院(徳龍)語録より 徳龍師は越後の生まれで、お東の和上様(越後の人1772~1856)。 江州草津の木屋にて、女按摩、香樹院師を按摩しながら、念仏したるに、 「汝よく念仏せり」との仰せなりしかば、 按摩はじ入りて、「うその念仏ばかり申して…

御仏や寝てござっても花と銭

雪との戦いとパソコンなしの生活が4日間。 その間に、2~3回の雪下ろし。 降ろした雪が、屋根まで届いてしまったので、 除雪機でとばして、また雪下ろし。 無理をせずにやってこれたのも、除雪機のおかげ。 でも、さすがに一昨日は腕の関節が痛くなり、眠…

無根の信 アジャセの廻心

歎異抄の「善悪のふたつもって存知せず」の証明が、教行信証の信巻のアジャセの「無根の信」の部分である ということに気がついた。 以前から涅槃経のアジャセの引用がとても長いことと、釈尊の説法があまりにもこじつけすぎると感じていた。 五逆の罪を犯し…

楽しい除雪作業と不安

除雪作業が楽しい。 自分のやったことが目に見えるからだ。 山のようにあった雪が減っているとわかることはうれしい。 しんどくても機械の力を借りてもうれしい。 つれあいはだから無理をしてしまうという。 そこは十分懲りていて、無理をしないように気をつ…

善悪と真偽仮

700億円もの税金を使って、ただ権力を強化するという選挙は仮である。 ただ、私はこの選挙のおかげで、長年悩んできた「善悪」と「真偽仮」の違いがはっきりした。 つまり、仮である選挙にも良いところがあったということだ。 「善悪は判断できない」とい…

善悪はわからない。しかし、正非はわかる。

歎異抄に親鸞さんの次の言葉がある。 「善悪のふたつ、総じてもつて存知せざるなり。そのゆゑは、如来の御 こころに善しとおぼしめすほどにしりとほしたらばこそ、善きをしりたるにて もあらめ、如来の悪しとおぼしめすほどにしりとほしたらばこそ、悪しさを…

選挙に行くことは勤め

今日はビハーラの恒例の行事で、東別院の報恩講にお参りしました。 報恩講なのにお参りの人数が多くないのが気になりました。 講師は池田勇諦師でした。 80歳を越えてなおかくしゃくたる声とお話。 禅宗の公案の言葉を使いながら、真宗の信心獲得を説明さ…

先走る脳よりも身体の声を聴く

雪下ろしをしていると、面白くてつい夢中になってしまい、無理をして息と心臓が苦しくなる。 苦しくなると、ハアハアいって休まざるをえない。 仕事ができる人は、ゆっくりとやるテンポを心得ている人なんだろう。 身体にはゆっくりとやればいいと分かっては…

「合理的な神秘主義」に導かれて

一つの本がいろいろな行動を生み出すのは久しぶりである。 次から次へとやりたいことが浮かんできている。 それも、今までに自分がやって来たことを見直すような方向へ。 その本は、「合理的な神秘主義 ― 生きるための思想史」安冨歩 合理的な神秘主義‾生き…

念仏の使い方

念仏の使い方がずっとわからなかった。 10年以上称えていてやっと使い方がわかりかけてきた。 一つの例として、古川のぶさんの「郡上おんな」に次のような場面がある。 主人公とりは、いろいろな場面で念仏する。 この場面は、越前穴馬郷で大火があり、姉…

「ごがわく」

「ゴがわいた」ってどういうときに使う? と聞いたら、腹が立った時とつれあいが答える。 ゴってなんや?ときいたら、わからないという。 「ゴがわいたは」郡上や飛騨の方言。 正確には、「業が湧いた」 すると、次の言葉はどう違うのだろう。 「むかつく」…

言葉を超えた領域

私はこの「領域」という言葉が實円師の大発明だと思うのだが、それは直観。 なぜそう感じるのかを探ってみたいと思うからこの問いが出てきた。 さて、領域を他の言葉で置き換えてみよう。 最初に思い浮かんだのが「境地」。 「悟りの境地」「精神の境地」は…

梯實円和上の「領域」

梯實円和上が5月に御往生されたと知った。 直接お会いしたことがなかったが、著書を通じていろいろ教えていただいた。 實円師の言葉に度々出てくる言葉があることに気がついた。 それは、「領域」という言葉である。 以下例をあげてみよう。 --------------…

魂の回復運動としての念仏

次の言葉をずっと考えている。 「親鸞の教え・言葉を答として握ってしまったら、そこに自分の身の真実を、 生老病死を抱えているという身の事実を問い続ける視座が無くなってしまう。 ・・・ それは親鸞聖人を悪魔たらしめてしまう。」 宮城顗師 答が先にあ…

「マッサン」安芸門徒とキリスト教と他力

今「マッサン」をやっている。 マッサンの広島の実家には立派な仏壇がある。 安芸門徒なんだろうか。 エリーはきっとキリスト教徒だから、仏壇との関係はどうするのか。 エリーが仏壇のことを聞かないはずはない。 「仏壇は何か?」「なぜここにあるのか?」…

漱石の個人主義

私が「経済の話」を聞いている尊敬する人生の先輩が尋ねてこられた。 いろいろ話しの中で、漱石の話になった。 例えば、「こころ」は、乃木将軍の殉死に対するアンチテーゼではないかと言われる。 忠義に対して、女にほれた友を裏切ったという極めて個人的な…

煩悩の厄介さ

私たちの持つ煩悩はとても厄介なものだ。 煩悩は本能とは違い、濁世と業の中から縁起として出てきたもの。 差別、欲望、瞋恚・・・など人の愚かな行為を言う。 これをどうするのかということで聖道門と浄土門は分かれる。 差別はいけないからやめようという…

「1年3組」はどこにあるのだろう

昨日のプチ法話で、33年前の教え子が参加。 たまたま実家に帰ってきていて、たまたま朝プチに来て、たまたまポスターを見たという。 7年前に、たまたま本屋で私の本を手に取ったことも話してくれた。 かっての数学の授業のこと、クラスのこと、そこで起こ…

因としての往相廻向と果としての還相廻向

ふと疑問が浮かんできた。 「往相廻向のあるゆえに、還相廻向の利益有り」 往相廻向が因で、還相廻向は果になっている。 しかも利益があるとなっている。 早速和讃を調べてみる。 「 還相廻向ととくことは 利他教化の果をえしめ すなわち諸有に廻入して 普賢…

「高倉健という生き方」

「高倉健という生き方」を見た。 (1)映画をつくる仲間と終われば別れること (2)映画のロケの場所に住む人々との交流 この二つが心に残った。 芝居は何度でも演技をしなければならない。 映画は一回限りの演技であり、その場所、その人、その時でしか現れ…

ハラスメントの反対はエンターテインメント

岐生研の学習会があった。 講座2本とレポート分析という盛り沢山の内容だった。 講師は溝部さん。 溝部さんの話は自分の教師歴を語りながらの実践の話で、若い人たちに勇気を与えるものだった。 その中に、セリフの話があった。 子どもたちにどんな言葉をか…

「指導者原理」と「上意下達」

ナチスのことを調べていると、人間の持っている様々な煩悩が浮かび上がってくる。 その一つに「指導者原理」というものがある。 「国家社会主義ドイツ労働者党」ナチスには、いくつかの理論がある。 「指導者原理」は、その最も基本的な原理である。 「指導…