2012-12-01から1ヶ月間の記事一覧

指月の譬え その3

では、我が親鸞さんは、この譬をどのように使っているのだろうか。 「(釈尊が)涅槃に入りなんとせしとき、もろもろの比丘に語りたまはく、〈今日より法に依りて人に依らざるべし、義に依りて語に依らざるべし、智に依りて識に依らざるべし、了義経に依り…

指月の譬え その2

この曇鸞大師の問いにどう答えるのだろうか。 曇鸞大師の答えは、意外にも名が月であるというものであった。名号は名ではなく月、つまり法(真理)であるというわけである。 曇鸞大師は、「名と法とが異ならないものもあり、 名と法と異なるものもある。」と言…

指月の譬

龍樹菩薩の大智度論に「指月の譬」がある。 人の指を以って月を指し、以って惑者に示すに、惑者は指を視て、月を視ず。人、これに語りて、『われは指を以って月を指し、汝をしてこれを知らしめんとするに、汝は何んが指を看て、月を視ざる』、と言うが如く …

ダライラマ法王と科学者との対話

ダライラマ法王が日本の科学者との対話に臨んだ。 その一つ一つの対話の内容も面白かったが、最後に科学への宗教からのメッセージを述べられている。 その一つ一つの言葉が、胸を打つ。 最後に、良識+道徳+科学を、普遍的で人類に語りかけるちからを持っ…

人間(じんかん)に光りあれ

「人の世に熱あれ、人間に光りあれ。」と結ばれる水平社宣言の中に、勦(いたわ)るという漢字がある。 「これ等の人間を勦るかの如き運動は、かえって多くの兄弟を堕落させた事を想へば、」 「人間を勦る事が何であるかをよく知ってゐる吾々は、心から人生…

三受から仏性へ

私たちの生きている有様は、三つある。それを三受という。 自分の環境をどう受け取って生きていくのかと言えば、それは3つに収まる。 苦受(環境を自分の心にとって息苦しく圧迫してくるものとして感じ取っている) 楽受(環境が心にとってぴったりとしてい…

除雪機での道あけ

寺の屋根の雪は滑り落ちる。 それが山のようにかたまり、出入り口をふさぐ。 ところが年々、遠くへ落ちるようになり、山にならなくなっている。 雪が、湿っぽく、滑る勢いが強くなっているようだ。 その雪を除雪機で飛ばした。 飛ばすといっても、道をあける…

自己実現をするのではなく、社会実現をする

ずっと考えていることがある。 「自己実現をするのではなく、社会実現をする」ということ。 これは、坂口恭平さんの言葉だが、 私たちは関係性の中で生きているので、 自己実現といっても、それは関係性の中で行われる。 関係性というのは、周りとの関係の中…

独立国家のつくりかた(その2)

坂口恭平氏の文章をいくつか紹介しよう。 http://ec2.images-amazon.com/images/I/31nx0dWWCFL._SS500_.jpg ――――――――――――――――――――――――――― 歩き方を変える。視点を変える。思考を変える。それだけで世界は一変するのである。自分に無数の「生」の可能性があ…

独立国家のつくりかた

今、坂口恭平さんの「独立国家のつくりかた」を読んでいる。 これがまた面白い。 この本のまえがきに、 坂口さんの子どものころからの質問というのが載っている。 1、なぜ人間だけがお金がないと生きのびることができないのか。そして、それは本当なのか。…

憲法と四十八願

島田幸昭師の四十八願を勉強している。 今まで、四十八願は、それぞれ矛盾していたり、おかしな表現だと思っていた。 このような読み方があるのだと感心しながら読んでいる。 そこで思ったのだが、四十八願は法蔵菩薩の真仏土への願いである。 このような仏…

行と公案

「真宗に行はありますか」と聞かれた金子大栄師は、 「行のない仏教はないでしょう。日常生活が行です。 洗濯するのも。ご飯を炊くのも、商売するのも、仕事をするのも、念仏において行になるのです」 「禅の公案のようなものはありますか」 「はい、ありま…

古文書解読

家にあった文書箱を見たら、江戸時代の先祖の古文書が見つかった。 解読しなければならないというような気持ちに駆られ 4日ほど取り組んでいる。 ほぼ解読が終わると、なぜこの文書を残したのかが気になる。 ほかにもやりたいことがたくさんある。 そしてや…

畳一畳分の坪庭

これは庫裏の小さな坪庭。と言っても、高さも40cmほどの畳一畳分の広さ。 2~3か月に一回変えている。 これが今年最後の作品。 ついでに、前回のは円を中心とした島。 金魚の砂を使っている。 その前は、青海波 下の方にあるせいかほとんどの人は気が…

二利双行

「二利双行にご精励の御事と拝察申し上げます」 と、手紙に書き出すことがある。 この二利とは、自利利他であり、自利行と利他行を合わせて双行という。 大乗仏教の行には必ず自利と利他を伴う。 回向も同様に考えられる。 「回事向理」 「回因向果」 「回自…

方便と真実

方便とは、物事について導く・説明するための手法のことで、真実でないが有益な説明等を意味する場合もある。 方便と真実とは矛盾していない。 親鸞さんは、「真実によって方便を生じ、方便によって真実を出す。これは分かつことができないが、同じものだと…

坂口さんの「独立国家」

寝るときに、灯油ストーブで沸かしたお湯を、湯たんぽに入れて暖をとっている。 朝まで暖かく、また起きた時には、その湯で顔を洗うととても暖かい。 また、茶碗を洗うにも使える。 灯油ストーブは、以前ヘリコプターが落ちて送電線を切断した時に、 停電が…

三平方の定理の発見における「多チャンネル授業」プラン

●『数学教育』2013年1月号 遅れがちな生徒のニーズに応える即効挽回策 http://www.meijitosho.co.jp/zasshi/shosai.html?bango=05663 3 意欲格差への対応 遅れがちな生徒も活躍できる成功体験プラン 3年/三平方の定理の発見における「多チャンネル授業」…

教行信証の解説を読む

雪かきの合間に、本山(宗徒・門徒)からいただいた教行信証の解説論集を読んでいる。 教行信証はとても不思議な本で、ほとんどが引用文でできている。 引用文(文類)なのに、その読み方や並べ方、構成などから間違いなく、親鸞さんの著書なのである。 本文…

高鷲の雪

3日間でこんなに積もってしまった。 これが根雪になるだろう。 少し、雪下ろしをしたが、無理をすると発作を起こすかもしれないので 休み休みすることにした。 7時頃は猛烈に寒かった。 耳が痛くてたまらない。 今朝の9時半の雪。 一度にこんなに積もると…

ほめること

私たちが、子どもをほめるとき、そこには意図がある。 (1)子どもを自分の意図する方向に動かそうとするとき (2)子どもを良い気持ちにさせようと思ってほめるとき (3)おだちん、報酬としてほめるとき (1)は子どもを良い方向へと思っているが、それは子どもを…

郡上手をつなぐ育成会

昨夜は、郡上手をつなぐ育成会の理事会があり、理事として参加した。 この会は、障がいのある人の保護者や施設や学校などの関係者で構成されている。 その活動は、障がいのある人もない人も互いに支えあいながら、共に行き生きと暮らしていくことができる地…

子どもの転換点(変容)について

子どもの転換点(変容)について 教育実践をしていて、ここで子どもが変わったというところがある。 もちろん、それは子どもが心を入れ替えたというようなものではない。 子どもやクラスが変わったとしか言いようのないときである。 では、 (1)それはどんな…

「杉山雲来師と語る会」

これは日記のようなものだから、夜寝る前に書くのが一番いいのだけれど、 そうすると、今度は眠れなくなるので、いつも朝書いている。 だから、昨日の日記。 昨夜は、宗会議員の候補者「杉山雲来師と語る会」があった。 きっと参加者は少ないだろうと思って…

サークル「ぼちぼち」

昨夜、関で教師のサークルがあった。 参加された先生方はみんな年末の成績や懇談で忙しいと言いながらも、 今までの実践を語ってくれた。 行くのに1時間以上かけたが、言って良かったというのが正直な感想。 素晴らしい音楽の授業を見せてもらった。 感心し…

浄土の現象面と理論面

立て続けに二つのページを法話の中に書きました。 一つは「ベッカー教授に聴く」 http://www.gujo-tv.ne.jp/~tyouzenji/BECKER.htm もう一つは「浄土の思想」 http://www.gujo-tv.ne.jp/~tyouzenji/butukokudo.htm 「ベッカー教授」の方はビハーラの面から浄…

菩薩の仏国土(仏国土として取る)

菩薩の仏国土(仏国土として取る) 子どもの國の状態を認識し、その子の國を清浄にするには菩薩が必要です。何も教師である必要はありません。尊敬でいる大人、友人、ペット、自然…などを菩薩と言います。菩薩が考えることは、子どもの國を清浄にすることだ…

「自分の國」の自覚へ

まだ、佛国土の話が終わっていなかったことに気がつきました。 そういえば、そのことを教育のことを例にしながら浄土まで行くはずでした。 子どもたちにとって、各々に國があり、その中心に自分がいるということはどのように自覚されるのでしょうか。 この自…

第4回大人のための数学教室

もう12月。 昨夜、今年最後の「大人のための数学教室」が終わった。 参加者は7名。 最後なので、各自でテーマを決めてやっていただこうと思っていたが 結局、準備していたものをすべてやるという盛り沢山な内容となってしまった。 最初は、PPテープを使…