奈桜さんの生涯

TVの番組のニュースで取り上げられたのをいくつか見ただけだけで、
詳細はわからないが、奈桜さんの7年の人生とは何であったのかと思う。

番組では奈桜さんの死をなぜ防げなかったのか
→虐待をなぜ防げなかったのか
→児相の対応は良かったのか
ということを追求していたように思う。

虐待をしてしまう親のこと、この家族の問題は今はわからない。
だから、番組では「児相の対応」を問題にしていた。
児相は一時預かりを何度もしている。精一杯の対応をしていたように感じる。

「お母さんの所へ帰りたい」と言ったという奈桜さんの気持ちは良くわかる。
児相がいろいろな判断から帰したというのも理解できる。
問題は、なぜ虐待を繰り返すのか、この家族へのケアが本質なのだ。
でも、これについてはそんなゆとりは児相にも学校にも到底無いように感じる。

児童虐待相談対応件数22万件
いじめ69万件
暴行行為9万5千件
不登校30万人

こういう現実の中で児相(や学校)がどんな状況にあるのかは容易に想像できる。
でも、こうやって数値だけを並べると単なる数値となり抽象化されてしまう。
この数値の裏に奈桜さんのようにひとつひとつの具体例や個別例がある筈なのだ。
それを想像してみるとそれぞれの「家族の困難さ」が見えてくる。
そして「貧困の問題」が。

虐待やハラスメントや不登校の問題は「家族の問題」と考えられているが、
そうではなく「私たちの問題」なのだ。
でもそうはいっても私たちにそんな「ちから」はない。
「自分の家族」の問題でも手に余っている。
だからこそ助けが必要なのだ。

それにしても「虐待」をしてしまうのはなぜだろうか。
虐待と躾は表裏一体である。(ハラスメントも同根)
虐待をする大抵の親は躾をしていると言う。
それはなぜか。

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