法話では論理を前面に出すと、誰も聞いてくれない。
それは論理には感情が無いと感じられ、「有難いと」思われないからだと思う。
だからレンマの最後のテーマは「イメージと生命の論理」にしようと思っていたけど、これは私の理解を超えているのでやめよう。
でも、今までのまとめを試みてみる。
私たちは世界を見るためにモノゴトを「対比」する。
その対比から「同一性」や「差異」が生まれる。
差異の中から「対立」が生じる。
この対立が高じると「矛盾」となる。
レンマの論理の良いところは、差異をそのまま受け取り、対立は対立ではないと考える所にあると思う。
『「同一性と差異」「一と多」は相依相待の関係である。
差異を離れた同一性もなければ、同一性にあずかることのない差異も存在しない。』
対立や矛盾がレンマの論理の中では消えてしまう。
そして、イメージは私たちにとって二つに分けられない世界を、論理ではなくイメージとして指し示す。イメージは真如からの方便なのだ。