2015-02-01から1ヶ月間の記事一覧

「主伴互具」(君主と臣下の相互性)

清沢師はスピノザのエチカから強い影響を受けている。 また、スピノザは浄土真宗から影響を受けてエチカを書いた。 スピノザの実態が、清沢師の無限である。 そして、その実態=無限が様々な現象を生み出す構造を説明している。 それが、有機的構成と「主伴…

エリーと惜別の歌

昨日は喫茶店法話会があった。 感想で「我」の話になった。 仏法では、我執や無我をいう。 しかし、この頃感じるのは、「拡大する我」と「縮小する我」の二つの方向があるのではないかということ。 「縮小する我」というのは、 大きな組織の中で歯車のように…

確定申告と力の平行四辺形とモズ

今日は病院へ行ってから確定申告に行った。 私の税金を、自衛隊の海外派兵や、辺野古の基地の建設費用に使って欲しくない。 その後、昨年書いた力の平行四辺形を書き直した。 151、力の合成が平行四辺形になるわけ ・・・天秤の原理から説明する 前に書い…

「宗教哲学骸骨」

「宗教哲学骸骨」を読了。 満之29歳、明治25年の著。 素晴らしい。 私が今まで部分的に考えていたことが、原理や法則としてきちんと体系づけてある。 まったく納得。 ・宗教の定義 ⇒ 「宗教は有限と無限との統一である」 ・有機的構成の原理 ・主人と下…

「清沢満之集」を読み始める

今まで清沢満之の書いたものを直接読むことはなかった。 でも、彼について書かれたものはたくさん読んできた。 昨日、清沢満之集(岩波文庫)を購入。 やっと清沢満之にたどり着いた。 『満之は、一方の脚を宗門の内側に、他方の脚を宗門の外側に置いた「一…

答を見つけるのではなく問うこと

これだけは記しておかねばならない。 ティリッヒは、 この世の生の現実の問題の答えを、キリストの中に求めるのではなく、 キリストを知ることを、この世と生を知ること(問うこと)の中に求める。 このキリストという言葉は代入可能な言葉である。 そして、…

「存在それ自体の力」=本願力

振り返ってみると「シジュホスの神話」と「生きる勇気」はつながっていることに気がつく。 でも、意識していなかった。 ティリッヒにひかれるのは、彼がマルクス主義や実存主義や精神分析などとのせめぎあいの境界で、 自分の信仰とそれらとの対話をとことん…

パウル・ティリッヒ「生きる勇気」

「生きる勇気とは、我々が受け容れられえない者であるにもかかわらず受け容れられている そのわれわれ自身をわれわれが受け容れるという勇気である。」 「受け容れられていることを受け容れる勇気は、善人だからあるいは賢い人だからあるいは敬虔な者だから …

シジフォスの神話

今年の雪は例年の3倍ほどである。 3倍の概算は、除雪機の燃料からのものである。 除雪をすると、そこにまた雪が積もる。それをまた除く。 掃除とよく似ているが、これがけっこう肉体的につらい。 昨日一日かけて除雪したのに、今朝起きたらまた雪が積もっ…

涅槃会と涅槃図

今年も涅槃会がやってきた。 そのことを書こうと思って、昨年のブログを見た。 涅槃会 まったく同じことを書こうとしていたことに気がついた。 でも、少し成長したところもある。 例えば、暦の数学 (一週間はなぜ7日か?) 西行さんの命日は2月16日。 …

若有見菩薩 修行種種行 起善不善心 菩薩皆攝取

2月7日に、教行信証の後序の文 「無辺の生死海をつくさんがためのゆえなり。」 をとりあげたが、その後の最後の引文が気になった。 華厳経入法界品からの文である。 『若有見菩薩 修行種種行 起善不善心 菩薩皆攝取』 最初華厳経入法界品を調べていて、か…

吉本隆明「個人と公をつなぐもの」

ここの所、経済学を学習している。 経済学は経済現象を全て全体から見ることで現象をとらえようとしている。 新自由主義経済学は、数式を使ってモデル化し現象をとらえようとする。 そこには、一人一人の生きている人の人生(労働)というものは見えてこない…

新雪の下にも雪の層が

春の雪だから大したことはないと思っていたら、一日中降り積もり50㎝ほどになっている。軒下の除雪と雪下ろしで一日が終わってしまった。 積もっている雪は白一色だからみんな同じように見える。 積もった屋根の雪下ろしているときに、ふと気がついて写真…

「21世紀の資本」ピケティの講義を見る

昨日は一日中雪だったが、12月のようにそんなには積もらない。 膳椀に 露きるうちや 春の雪 確実に春の雪である。 土曜日に寒い中で、何時間も座っていたせいか、かぜの症状がでている。 昨日は無理をせずに、ためていたビデオのピケティの講義3、4、5…

和讃の左訓 「智慧と真実」

この浄土和讃は、都はるみの「北の宿から」のメロディーにぴったりと合う。 智慧の光明はかりなし 有量の諸相ことごとく 光暁かぶらぬものはなし 真実明に帰命せよ サビは「女ごころ」でなくてはならない。男ごころではとても演歌にはならない。 北の宿を西…

差別と平等

阿含経典から釈尊の言葉 「アーナンダよ、なんじらは、わたしを善き友とすることによって、 老いねばならぬ身でありながら、老いより自由になることができ、 死なねばならぬ人間でありながら、死より自由になることができるのである。 アーナンダよ、それを…

仏教の経済論

「お布施に見合うようにお経をたくさんあげてほしい。」 「千円出すから千円の価値があるものをよこせ。」 こんな話を聞くと、つい「法施の対価がお布施」と考えてしまう。 危ない危ない、危うく魔道に陥る所だった。 「グローバル資本主義・新自由主義」は…

「宗教を市場化する?」

宗教を市場化する。(もちろん否定的に言っているけど、けっこう飛びつく人がいるかも) 「朝日新聞グローブ」で、「うつ」になった英国人が語っていたことが印象的だった。 『それまで、 病気で仕事を休んだこともなく自分が「うつ」になるなんて考えたこと…

「真の独立への道」

「ショック・ドクトリン」という言葉がある。 ナオミ・クラインは、「真の変革は、危機状況によってのみ可能となる」と述べるなど徹底した市場原理主義を主張したシカゴ学派 (経済学) のミルトン・フリードマンを批判、こうした主張を「ショック・ドクトリン…

和讃は演歌となった

「宣伝に踊らされていると思うけど、恵方巻きを買ってしまった。」 主体化まではいかないけれど、人の行動はまさに記号化されている。 「仏の発見」梅原猛と五木寛之の対談集に載っていたこと。 親鸞さんは76歳から88歳まで和讃を500首ほどつくった。…

「器官なき身体」?

「新自由主義と権力」佐藤嘉幸著を読んだ。 前半の新自由主義の問題点はだいたい分かったが、 後半の新自由主義に対抗する戦略がわからなかった。 二つの戦略が述べられていた。 権力の内面化(規範の内面化・競争の内面化)に対抗する戦略は、 「器官なき身…

平和を願って数珠の房を作る

後藤さんが、湯川さんに引き続き殺害された。 悲しい。ショックである。悲しい。・・・ これで日本もいよいよテロに巻き込まれたという論調がある。 テロとの闘いを断固として進めると安倍首相が言っているからだ。 でも、そのテロとの戦いのため有志連合に…

仏教における「欠如モデル」について

『科学の専門家が、 ある「科学的な事象」に対して反対や対立が起きるのは、 人々の知識が欠如しているからであって、正しい知識をわかってもらえば、不安や反対は自ずからなくなる』 と考えることが「欠如モデル」。 この欠如とは、人々に知識が欠如してい…