和讃は演歌となった

「宣伝に踊らされていると思うけど、恵方巻きを買ってしまった。」
主体化まではいかないけれど、人の行動はまさに記号化されている。
 
「仏の発見」梅原猛五木寛之の対談集に載っていたこと。
 
親鸞さんは76歳から88歳まで和讃を500首ほどつくった。
その和讃は、文字だけ読んでもなかなかわからない。
やはり、声に出して歌わないと身体に入り込んでこない。
そして、この和讃の七五のリズムは現代にも伝わり、実際に生きている。
それは、演歌という現代の和讃に形を変えて。
 
ということで、そこに載っていた、都はるみの「北の宿から」を歌って、
その後、そのメロデーで和讃を歌い、サビの部分を歌ったら、ぴったり。
聞いていた人たちも、なるほどと納得していた。
 
     北の宿から 阿久 悠 作詞 小林亜星 作曲
あなた変わりは ないですか
日毎寒さが つのります
着てはもらえぬ セーターを
寒さこらえて 編んでます
女心の 未練でしょう
あなた恋しい 北の宿
 
吹雪まじりに 汽車の音
すすり泣くよに 聞こえます
お酒ならべて ただ一人
涙唄など 歌います
女心の 未練でしょう
あなた恋しい 北の宿
 
あなた死んでも いいですか
胸がしんしん 泣いてます
窓にうつして 寝化粧を
しても心は 晴れません
女心の 未練でしょう
あなた恋しい 北の宿


和讃と和歌  ( 思想の表現としての和讃)