#宗教

「こころの構造と歴史」(中沢新一)

久しぶりに講演を聴いて興奮した。 ホモロジーをこのようにとらえているのかと感心。 こころと物質の対称性の可能性。 中沢さんがどういう問題意識でいたのかがよくわかった。 というのは、方向がとても似ているからだ。 【第1回京都こころ会議シンポジウム…

無対辞の思想

本の紹介で「無対辞の思想」という言葉が目にとまった。 ピッと来た。 「無対辞」は柳宗悦の言葉だという。 対辞が「対立する」言葉。 無対辞はそれが無いこと、つまり対立概念を持たない言葉。 これは、絶対無や無分別智と同じような意味だろうと思う。 唯…

キツネが話すわけがない・・・子どもからの宿題

20年以上前に、授業で困惑したことがあった。 ある時、小学生に新美南吉の「 ごんぎつね」を話していた。すると、それは嘘だと言って受けつけない子がいた。キツネが人間の言葉で話をするはずがない。だからこの話は嘘だ。と言うわけである。これには困っ…

キサー・ゴータミー

「嘘も方便」という言葉から、私は次の話を思い出す。 キサー・ゴータミーの話である。 キサーゴータミー | 浄土真宗本願寺派総合研究所 お釈迦さまが子を亡くした母親に出会ったとき - 善徳寺 始めて聞いた時からこの話は心に残り、折に触れて思いだした。 …

嘘も方便

近所の87歳の方が朴葉飯を持って母を訪ねてきた。 一緒に朝飯を食べながらいろいろなことを話した。 その中で、 子どもの頃に母に言われたことが今の自分の血肉になっていると語られた。 幾つかの印象的な言葉が出たが、一つだけ。 「どこでも使っているよ…

「デスカフェ」の試みと話し合いのはたらき

日曜日に連研、水曜日にプチ法話会があった。 連研では本格的な話し合い法座を持った。 テーマは「お浄土とは何ですか?」 「死後の世界は無いと思っているけど」とか 「浄土と今の生活がどう関係しているのか?」 というような自分自身の問いをみんなの意見…

久保光雲師の法話

つれあいが見つけた法話 大峯顕師のことを紹介しています。 私たちの念仏を、17願の「宇宙が念仏している」そのコーラスだと表現されています。 仏教講座 自力の「おまかせ」、他力の「おまかせ」

言葉が語るのを聞く

大峯顕師と池田晶子師の対話から 「人間が語るのではなく、言葉が語る。 これは浄土真宗における南無阿弥陀仏の名号というものの本質だと思いますね。」 「言葉は自分で書いてはダメなんです。 言葉をして語らしめないと、絶対いいものは書けません。」 「だ…

「君自身に還れ」

別院に行ったときに、本棚を見たら、浄土真宗聖典全集の3巻があったので買った。 ここには親鸞聖人の経典に対する註と西方指南抄が載っている。 税抜きで5500円。、 他の本を見ていたら、大峯顕師の本が沢山あった。 読みやすいのを、と思って池田晶子…

本典勉強会(二河白道)

いつも不思議に思うけど、どうして楽しいのだろ。 たぶん、見えてくるからではないかと思う。 ぼんやりしていたものが、霧が晴れてだんだん見えてくるように。 今回は善導大師の「二河白道」譬喩のところ。 この譬えは、 白道は仏の「願力」の道(行)であり…

智慧と方便

久しぶりに弟と酒を飲みながら語り合った。 その時、図を描きながら語ったので、それが残っている。 再現してみようと思ったけど、できない。 できないけど、一部の再現。 生物の事に関しては弟に聞き、その答えは信頼している。 この世界のことを全て理解し…

本典勉強会「三心釈・深信」

至福の3時間を過ごした。 聞いていて涙があふれたところだけを記しておく。 それは信巻の大信釈・三心の深信の所 法然上人43歳の時のこと 称名念仏でなぜ往生ができるのかを問いつめてついに出遇った言葉。 『又上人かたりての給はく、世の人は、みな因縁…

「純粋経験」

岐生研の会議で瑞穂市へ行ってきた。 いつも楽しい。 特に、会議ではない合間に話す会話と対話が面白いのだ。 今回は、足立先生の「西田幾多郎が教育に与えた影響」が最初の論文だという話から、西田幾多郎の「善の研究」の話になった。 以前から「純粋経験…

大遠忌・住職継承法要

永代経は忙しすぎて写真を撮る暇さえなかった。 今年は息子の嫁が手伝ってくれたので、ずいぶん助かった。 年齢と共にだんだんしんどくなる。 夜には花粉症が出てきた。 でも、今朝起きたら少し体調を取り戻した。 これから口明方の浄国寺の大遠忌・住職継承…

明日は永代経

ストーブの周りを整頓し、家の周りの冬のものも大体片づけた。 明日は春季永代経。 案内には 道しるべの写真と、「仏さまの指し示し」「現生正定聚」をテーマとすると 認めた。 庭に出ると、ほのかに花の香りがする。 においをたどると、満天星つつじにたど…

葬儀

若い人の葬儀は辛い。 悲しい。 今まで何度そういう葬儀に立ち会ってきたのだろうか。 お浄土は私たちを救う。 生きる勇気を与える場所だ。 だけど悲しい。 残された人たちを見ると、涙が流れる。 私にできることは涙を流すことだけ。 恩愛はなはだ断ち難く …

中動態について

今朝5時ごろは雨がひどくて幟立てができるかどうか心配したけど、 8時ごろには止んで何とか立てることができた。 昨日は他力についての法話をした。 前から気になっていたことが何を指し示しているのか探ってみようと思っていた。 それは (1)道標 (2)ヒン…

4月の本典勉強会「信巻」

今日4月の本典勉強会があった。 楽しみにしていたが、期待通りの至福の3時間を過ごした。 以前からの疑問が解けたことを記しておく。 信巻最初の部分の太字の部分が、 「真実の信楽を獲ることが難い」理由としてはおかしいと思っていた。 しかるに常没の凡…

伝道掲示板…永代経のお知らせ

伝道掲示板の案内を久しぶりで変えた。 3ヶ月ぶりかな。 ついでに永代経の案内も。

3月のプチ法話会

今日はプチ法話会。 温かくなって15名の方が参加された。 冬の間は来られなかった方が、久しぶりに参加されてお会いできたのが嬉しかった。 仏教の教えと浄土の教えを対比しながら話した。 最勝寺の若院の話にお彼岸をどう教えているのかと質問があった。 …

本当に食すること

【72】 まことに知んぬ、徳号の慈父ましまさずは能生の因闕けなん。光明 の悲母ましまさずは所生の縁乖きなん。能所の因縁和合すべしといへど も、信心の業識にあらずは光明土に到ることなし。真実信の業識、これす なはち内因とす。光明名の父母、これすな…

本典研究会「信巻」に入る

今年初めての本典研究会があった。 信巻に入った。 別序と標挙で3時間。 振り返ってみると、同じことがずっと出てきているのだけど、 大信ということをそのまま受け取ることが、 自力で生きている我々にはとても難しい。 それは理解ではないし、そのまま信…

街並みや雪とかすにも銭がいる

以前、雪おろしをしながら考えたこと 仏教の経済学 これは雪おろしの経済学でもある。 私たちのやっていることは雪おろしのようなこと。 でも、それは大きなメッセージであること。 お布施と同じであること。

自分がどこからか来て、どこへ行くのか

書き留めておく 『人は自分という存在の始点も終点も知らないし、知りえもしない。 自分がどこからか来て、どこへ行くのか。 いずれも霧の中だ。 でも、人の生が「終わり」を孕んでいるのは確か。 だとすれば、旅にせよ、茶事にせよ、 小さな「終わり」をく…

大峯顕師のこと

今日、大峯あきら師が30日に亡くなったことを知った。 以前彼の俳句論について紹介したことがある。 道しるべと蝉の話 その時、俳句はモノゴトが語る物語を書きとめるということを知った。 そして、もう一つ季語について 「人間だけでなく、世界の中のすべ…

プチ法話会

この大雪の中を4名の方が来てくださった。 それも有難いご縁だという話になった。 私たちの強みは、 いろいろな困難を、 全て私自身を育てる仏からの方便ととらえることができるところにある と思う。 有難いお話やお伝えが愚鈍な私に届いた。 大雪を踏んで…

還相と往相の矢

圏論とは世界を矢印で表現しようとすること 人間の考えることは全て矢印で表現できる。 例えば 法則 真理 浄土 仏 応用↓↑発見 方便↓↑智慧 還相↓↑往相 ↓↑回向 ⇅ 現象 できごと(現象) 生死 私 これらにはもちろん横の矢印がある。 つまり対応している。 私の…

親鸞さんのお名前

昨日、やっと年賀状を読むことができた。 45年間もかなりハードな正月三が日を送ってきたんだなと思う。 ところで親鸞さんのお名前について。 以前読んだ本で善信坊親鸞という説が一番納得ができたので ずっとそう思っていた。 勉強会で安方師が、善信が一…

除夜会のお土産

除夜会に お参りに来た子どもたちへのお土産。 リトルスパローと紙トンボとメーベとCD独楽。 そして正月に地獄の話

本とインデックスとブックリーダー

年末の忙しい時だけどと思いながら、本願寺出版に注文をした。 すると、次の日に送られてきた。 まずは、教行信証の文庫版 これは文庫本で小さいし、右に読み下し文、左に現代語訳がのせてあって、 わかりやすい。 そして、七組聖教のインデックス。 教行信…