以前作図は実験と同じで、証明は理論と同じというコトを言ったけど、
次のようなことも考えられる。⇒作図と証明・・・作図は実験、証明は理論
科学=理論+実験 であるが、「定理の証明は理論か実験か?」
という問いかけをする。
理論ではなく実験であるということを図で示す。
[自然科学において] [数学において]
理論 → (こういうことが定理になっているのではないか)
(現象を説明する仮説) つまり仮説(アブダクション)
⇩ ⇩
実験 → 証明
(予測を検証する) (仮説が正しいことを示す)
こうやって対応付けると当たり前に思える。
ちなみに「証明する」⇩ことの中にも上の図と「同様な構造」がある。
つまり形式論理だけではなく、推論やアブダクションや技術の発展が必要。
これは『科学と生命と言語の秘密』の中の津田一郎さんの説だが、
だから理論(予測)を実験で証明するのには時間がかかると。
このことは以前「アブダクション」で考えていたことと同じ。⇒証明と仮説
「定理の証明は理論である」と思うのは、既にできている定理を証明するからである。
でも、もしかしたらこうなるのではというコトを証明する時は、まさに実験と同じ。
アインシュタインの一般相対性理論は日食の観測によってはじめて証明された。
数学でも新しく考え出された定理の証明は、その定理(この時点では予測・仮説)を検証するのだから実験と同じで、正しいというコトが示されたら定理となる。
だから、「新しい定理を考え出すことが理論」というコトになる。