「中の定理」の拡張とシュミレーション証明

まだ本調子ではない。咳が出る。

中 洋貴さんが、中学生の時に発見した「中の定理」に興味を持ち、ずっと取り組んでいる。
前回は証明、今日はその拡張を考えてみた。

まず発端は、外心と垂心以外で「中三角形」(と命名)を作図してみること。

次に、外心と垂心は等角共役なので、自由な点をとってその等角共役点を作図してから「中三角形」を作ってみた。しかし、常に相似になるとは限らない。では、どういう時に相似になるのかをいろいろ動かして調べてみた。
すると、オイラー線と関係があることが見えてきた。

「等角共役点どうしを結んだ直線が、オイラー線と平行になる場合がある。 その時、等角共役点の垂線の交点が作る三角形は、元の三角形と相似になる。」

このこと(命題)をシュミレ-ションで確かめてみた。
取り組んでいると目がおかしくなる。熱も出た。
でも、間違いないと確信できた。

GeoGebraでこれだけのことができる。
これも「シュミレーション学習」の良いモデルだと思う。
さらに考えたのが、これは一種の証明になっているのではないかということ。
名づけて「シュミレーション証明」でコンピュータを使いながら実験のように確かめていく方法である。新しい方法だが面白いと思う。
AIによる証明ができるとすればこのような過程を経るのではないだろうか。

このことが証明になっている理由は、理論と実験の関係と同じで、理論の正しさを実験によって証明するのが科学。具体的には次の5点。

①GeoGebraでLocusEquationを用いると軌跡の式を求めることができる。
②平行線も式で求められるので、交点も求めることができることを示している。
③「中三角形」を作図してみると、15桁まで角度が一致している。
④Uの軌跡も同様に式で表すことができるはず。
⑤つまり、証明していると同じ。

何より実際にやってみると、間違いないと身体が感じる。

これはGeoGebraによる自動証明のようなものだと思っている。

ちなみに、Uが動くとき二次曲線も変化するのでこれを式で表そうとすると大変。
でも、GeoGebraなら軌跡を描かせることができる。
それを見ていると、二次曲線と平行線が接する時は内心傍心であることがわかる。

三日ほどかかって書き足していたら論文のようになってしまった。