今回のわくわく図書館で紹介してもらった本は「スマホ脳」アンデシュ・ハンセン
紹介者は
(1)「スマホ脳」池田さん
(2)「本物のすごさ、豊かさについて」生源寺さん
自然と社会とことばと子どもとスマホの関連を明らかにしたい。
その内容をかいつまんで書いてみよう。
現在大人は一日に4時間をスマホに費やしている。
この10年に起きた行動様式の変化は人類史上最速のものだ。
人類は99.9%の時間を狩猟と採集をして暮らしていた。
私たちの脳は今でも当時の生活様式に最適化されている。
脳はこの一万年変化していない。
飢餓や干ばつや感染症から身を守れるように進化してきた。
私たちの脳の得意分野はデジタル社会にあるのではなく、そこにある。
ところがスマホに夢中になっている。それはなぜなのだろうか?
「スマホは私たちの最新のドラッグである」
何かが起きるかもしれないという期待「もしかしたら」がスマホを欲させる。
「人間に組み込まれた不確かな結果への偏愛」が問題を引き起こしている。
これを利用しているのがカジノやゲーム会社、そしてGAFAなどのIT企業。
尤も私も数学の問題を考えるときに利用している。
眠っているときも起きているときと同じくらいエネルギーを消費している。
夜ごとに清掃巡回をしているようなもの。
ところが、デイスプレイのバックライトはメラトニンの分泌を抑える。
メラトニンは睡眠にとって大事なホルモンなのに、いつも覚醒させられている。
私たちが生き延びるのに必要なものは何をしているのかという情報。
私たちがゴシップを好きなのは、食べ物が好きと同じなのだ。
「SNSは現代最強のインフルエンサー」
敵がいる人にとってその敵を嫌っている人がいるというのは貴重な情報。
これが一番心配! ゲーム脳を思い出す。
「バカになっていく子供たち」(大人より子どもに害がある)
脳の報酬システムであるドーパミンが一番活発なのはティーンエイジャーの頃。
衝動を制御する能力が完全には成熟していない。
だからこそ若者は危険を冒すことができる。
でも、それによって依存症になるリスクが高い。スマホの依存症に。
それに対抗するには「遊び」
問題は「遊び」なんて時代遅れという時代に生きていることだ。
「一日最低1時間は身体を動かし、9~11時間眠り、スマホは2時間まで」
「私たちは未知の世界にいる。私たちは狩猟採集民の脳を持って、そこら中に危険を探そうとし、すぐにストレスを感じ、気が散り、同時に複数の作業をするのが苦手だ。」
そういうことをこのデジタルな世界でも忘れてはならない。
池田さんのブログ
『スマホ脳』アンデシュ・ハンセン(新潮新書)
本物のすごさ豊かさについては別に取り上げたい。