ミケル点で遊ぶ

9日に数学セミナーのメールのお知らせが届いた。
テーマは「あなたの知らない初等幾何」
中に「4点あったらミケル点をとろう」というのがあった。

確か以前に作ったことがあるなと思い出して調べるとあった。
それを動かしているうちに、なぜ一点で交わるんだろうかと不思議に感じ出した。
証明を見るのはつまらないから自分で証明してみようと思った。
数学オリンピックの問題は二週間ほどかかったから今度も同じくらいかかるだろう。
だけど、それもまた楽しいと思って時々図を描いたりして考えてみた。
昔から忙しい時に問題を考える癖がある。

すると一点で交わることは一日で証明できた。
中心が同一円周上にあることは二日でできた。
盆の間中に出来るとは思っていなかった。
きっと以前の経験で見通しが持てたからだろう。

ただ、ミケル点もこの円周上にあることはまだ証明できていない。
20日の朝証明できた。3日でできた。

 

最後の証明は実に単純だったが、3日間悩んでしまった。
垂直二等分線が本質なのだ。

ところで自分で行ったこの証明は誰かに確認してもらったわけではないのに、
この証明が正しいとなぜわかるのか?
それは「真理性基準のコミュニケーション的理性」によるからだと思う。
つまり、証明という数学共同体のスキルを身につけているからだし、
そのスキルは極めて共同的なモノだから。
これについてはまたいつか書いてみたい。
(なぜ完全四角形と言うのかも体感できた)

もう一つ付け加えたいことがある。
それは証明という結果ではなく、「証明する」という体験のこと。
これは、証明の中にもここに書かれたことの中にも表現されえないことであり、
だからこそ一番大事なことなのかもしれない。

完全四角形と完全四辺形 – GeoGebra