イノベーションが「クソどうでもいい仕事」を生む!?

「COVID19と生きる」ロードマップは、どんどん書き込みが増えている。

大事なのはどんなゴールをめざすのか。
正解はない

しかし、「分野や立場を超えた風通しのいい議論を通してリスクと率直に向き合い、みんなで解決策を探る。」

リスクマネジメントについては「責任の分散」や「ディスポジション効果」など様々な心理的なバイアスがかかることも考慮しなくてはならない。
だからこそロードマップをベースにした交通整理が大事になる。


さて、マルクス資本論より

ケインズは生産力が上がれば、やがて労働時間は短くなると予言した。
週15時間になり人々は時間を持て余すだろうと。
ところが生産力は飛躍的に伸びたにも関わらず、21世紀になってもいつまでもあくせく働かなくてはならない。
なぜだろうか?

それを、本来の労働の持っている「構想と実行」の面から分析したのがマルクス

生産性を上げるために、分業システムが導入された。
このシステムによって、労働における「構想」と「実行」の分断され、労働時間が短縮されるどころか、労働そのものが貧しくなる。

その過程を矢印でまとめてみる。

 (1) まず、構想と実行が分離される
     ↙       ↘
 構想(精神労働)   実行(肉体労働)
    ⇩         ⇩

(2) 労働を単純作業に分割し分業化する
      ↙       ↘
 構想(主体性を奪われる) 実行(技能という富が貧しくなる)
     ↓          ↓
 コンピュータ→AI → クソどうでもいい仕事(誰でもできる)
      ⇩          ⇩
(3) 内容が過密化・細分化(労働時間は減らない、機械化→時間が増える)
      ↓              ↓
 精神労働は空虚化して肉体労働化 → 肉体労働はますます空虚化
      ↓
     過労死

 (4)こういう状態をマルクスは「疎外」と言った。

 

教育においても指導要領によるマニュアル化が進み、
教えるという仕事も上の公式に当てはまってしまいます。

労働は先にブルシット・ジョブ(クソどうでもいい仕事)化され、
その後に機械化(マニュアル化)されます。

「GIGAスクール構想」などは、教師の労働から最後に取り残されたわずかな「構想」さえもAIにとって代わられるものです。

学力テストはまさに「クソどうでもいい仕事」!