「べてるの家」と「当事者研究」

トイレの床に水(小便)がたれていて大騒ぎになったけど、覚えがない。

2月のわくわく図書館があった。
『コモンの「自治」論』の第五章「精神医療とその周辺から自治を考える」

参加者は8名。
この章は、精神医療(治療環境)そのものを治療するという視点で、68年闘争以後の精神医療の歴史が語られている。
この中の病院や施設を学校や組織や社会と置き換えることで「学び」が広がってくる。
最後の方での取り上げられていた「べてるの家」について書いておく。

 

 

さらに向谷地生良さんの話

生きづらさを"語る"ことが自分を助ける。べてるの家・向谷地生良さんが考える「苦労の主人公」として自らを語る意味 | soar(ソア) (soar-world.com)

当事者研究については以前少し書いたけど、これを「自治」という観点で見るといろいろな「学び」が広がってくる。

『さまざまなクラブに自由に参加したり、アトリエで活動したりしながら、バラバラになった自分を身体像を再構築することで、何かを「〈言う〉こと」ができるようになる。・・・(クラブやアトリエは)並んで話をし、互いに鍛えあい、罵りあい、主観性を発揮し、制度を産出する場』

『そこで暮らす当事者たちにとってここは生活共同体であり、昆布の加工・販売などで働く場としての共同体でもあり、互いの面倒を見るケアの共同体でもあります』

自分の困っていることを発表する。そうすると他の参加者が「そうだよね」とか、「自分はこうだけど」といったふうに応答することで、次々にいろいろな話が出る。当事者研究の場では、そのような実践によって、当事者が自らの語りを取り戻していくのです』