2012年ごろから気になった新聞記事の切り抜きをやっている。
集まった記事は分類する。
昔はその部分だけ切り取っていたけど、めんどくさいので半分切り取って折ってのり付けして読みやすくするようになった。
ところがそれがたくさんたまりファイルがいっぱいになっている。
もう一度分類しようと半年ほどあがいている。
分類していて気が付いたことがある。
ある事件、例えば「アフガン戦争」について集めると、はるか2005年にウォルフレンが「米国はイラクで失敗しなくてはならない」と書いている。
その通りになったけど、その理由がすざましい。
こうやってあるテーマについての記事を時系列に並べると面白い。時間が経つに従ってその「こと」が見えてくる。しかもいろいろな人の目を通じて多角的に。
そもそも私は脳の中であれこれ考えることが苦手だから、記事をいろいろ動かすこと自体が考えることになっている。
ある記事が目に留まった。
ドミニク・チェンさんが「タイプトレース」を紹介していた。
これが面白いので、実際に試してみたいと思った。
ついでに彼のことを調べていたら、インタビューでベイトソンの「メタローグ」のことを語っていた。そういえばベイトソンはそんな言葉を書いていたなと思い出した。
メタファー+ダイアローグ=メタローグ
チェンさんは「共話」と訳していた。
対話者とだけでなくそのテーマや話題そのものとも作用(影響)しあう書き方・話し方のことである。
「はまぐりの数学」では子どもを相手に対話風に書いている。対話的に数学を書こうと思ったのは、論文をダイアローグで書こうと「かがり火」の編集の時に打ち合わせをしたことから始まる。これが面白かったのでそれ以来使っている。メタローグは誰か話者を想定するだけでなく、テーマそのものも話者の一人なんだということだ。
ここまで書いたら、タイトルが決まった。
雪下ろしをしていて、朝日に照らされた屋根の雪があまりにきれいなのでカメラを持ってきた。
「これだけやったんだぞ」というのが雪下ろしの楽しさ。