「知識変換」と「組織は知識の培養器」

今日も「知識」について

今まで考えていたのは、ITを利用したナレッジ・マネッジメントであり、単なる「知識管理」で、知識の共有と活用だった。
私がぼんやりと求めていたのは「知識の創造」で、そこに集合知なども入る。
このぼんやりした知識・感覚と言語で表現された知識は、昔読んだポランニーの「暗黙知」と「形式知」に当たる。⇨【状況に埋め込まれた学習―正統的周辺参加】
言語・数字・図表で表現された知識が「形式知
メンタルモデルや身体化されたスキルが「暗黙知」(経験知・身体知)
これは相互に作用しながら知識を創造する
私がぐちゃぐちゃの脳を整理するために書くのは暗黙知形式知に落とし込むこと。
そして、その時に組織が「知識創造」に大きな力を発揮するというのが「組織は知識の培養器」である。(これ文字として面白い)

形式知はマニュアル化でき、Web上の情報はすべて形式知で誰でも共有できる。
(デジタル技術など)
それに対して暗黙知は同じ体験を共有するしかない。(職人の技術・ちなみに数学の証明には表現されたという面では形式知だけど暗黙知の方が多い。だから難しい)

さて、ここで暗黙知形式知の「知識変換」がどのようになされるのかというと、次の4つの過程を経てスパイラルに行われる。

(1)共同化(Socialization)
個々人の「暗黙知」を共通体験によって互いに共感し、共同化する。

(2)表出化(Externalization)
その共通の体験によって「暗黙知」から、明示的な言葉や図で表現された「形式知」としての概念(コンセプト)を表出する。「暗黙知」を「形式知」に変える。

(3)連結化(Combination)
この新しい「形式知」と既存の「形式知」とを組み合わせて体系的な「形式知」を連結化する。

(4)内面化(Internalization)
その体系的な「形式知」を実際に体験することによって身に着け、「暗黙知」として内面化する。実践化。

これは私自身の体験(暗黙知)を見事に表現(形式知)したものだと感じる。

企業の境界における組織的な知識創造(上) - surugadai.ac.jp
暗黙知」から「形式知」へ、「形式知」から「暗黙知」へ

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知るという過程は暗黙知遠い夜明け