算数が苦手なんです

うちの子たち算数が苦手なんです。寺子屋で算数を教えてください」とお母さん。

「算数苦手なの?どういう所が?」と子どもたちに聞く。

「計算をしていると何をやっているのかわからなくなるの。だから消して初めからやり直すの。それに文章題の意味がわからない」

「いいぞ。わからないところがちゃんと分かっている。ところで、『わからない』の反対は『わかる』。『わかる』ってどういうことかわかる?」

「『そういうことか』って感じること」

「いいねえ。じゃあ実際にやってみようか。ハノイの塔という問題だよ」
「別の場所に動かせばいいの?」

「そうだよ。でも、聞いただけではわからない。実際にやってみようか」・・・
「こんなにたくさんだと難しそうだから、まず1枚だと・・・1回。簡単。
 次に2枚だと・・・3回で移る。3枚だと・・・」
「素晴らしい。複雑そうな問題もそうやって簡単にして考えるとわかってくる」
「数が多い時は少ない場合から順番に考える」
「そうだよ。『わかる』ためには『わかるようにすること』が第一歩」
「単純にすればいいんだね」
「そう。算数は『簡単に考えるためのトレーニング』なんだよ」
「3枚や4枚は難しいな・・・一番少ない回数が何回なのかわからなくなる」
「そういう時は、ちゃんとメモを取っておくといいよ」
「1枚…1回、2枚…3回、3枚…7回、4枚…」
「そうそう。そうやって表にするともっとわかり易くなるね」
「何か法則がありそう」

この続きは次回に