本願成就文とプチ法話会

何時もの5名の方たちと語り合った。

無量寿経下巻の本願成就文の読みについて語った。
昨日の「らせん訳」や「らせん読み」を説明しながら。

漢文に読み下し文をつけて読むというのは、この列島の素晴らしい発明だと思う。
実際に右の様に、「未来」と「将来」の違いが実に鮮明に浮かび上がる。
句点や読点の付け方も自在に編集できる。(もっともこれは現代の編集だけど)

左の本願成就文は親鸞さんの読み。(句読点はない)
原文の普通の読みとはかなり異なっているが、
これは決して勝手な読み方ではない。
親鸞さんもどう読むかについてずいぶん悩まれたと思う。
実際に、教行信証にはその根拠となる文献をいくつも挙げられている。

不退転=正定聚 ≠ ⇨ 往生=成仏 「(必ず)往生(すること)を得て不退転に住す」

この式は正定聚は現生で、往生は将来ということを示している。
この文からだけではなかなか読めないけれど、こう理解するとすっきりする。

見事な読み方であるとつくづく感銘を受ける。