食べ物から学ぶ世界史 ~人も自然も壊さない経済は?~

数学を始めると脳が占領されるらしく他のことが手につかなくなる。
さらに数の性質もすぐに気がつけば良いのだけど、しばらく時間が経たないとわからない。でもそこが面白い。自分で発見する(気がつく)から面白い。

夜はわくわく図書館。9名の参加。
何をするのかすっかり忘れていたので、書いたものを引っ張り出す。
これに時間がかかる。探し出すためにA4用紙の分厚い束を順番に見ていかなければならない。さらに進め方の構想を図にして準備をする。

今回のテーマは「知識や本はどんなはたらきをするのだろうか?
思い出した。前回の続きだ。どうしよう。やっぱり具体的な本の紹介から始めよう。

食べ物から学ぶ世界史 ~人も自然も壊さない経済は?~
                     平賀緑著 岩波ジュニア新書

この本の163ページ目の内容を紹介しよう。
ペットボトルのお茶を買わないで自分で煎れてみよう。
水はどうやって入れるの? 水の温度は? どういう水が良いの?
どうやったらおいしくなるの? このお茶の葉はどうやって作ったの?
このお茶の葉には農薬がかかっていないかな?
紅茶とこのお茶は何が違うんだろう?
「おいしい飲み方」から世界が広がる。

食べ物を作るのは農業ではない。農そのものだ。
食べ物という最も大切なものがどうして産業になってしまったのだろうか
そういう歴史を世界史から見つめ直す。

著者をこの読書会の講師に呼ぼうという話まで出た。

そのあと、私たちの食めぐっての活動の例として「高鷲郷土料理新聞」を紹介した。
「村を捨てる学力」から「村を育てる学力」へという展望を持ち、
地域の中にある「消費されない」地域資源(自然・人・文化)を見直していこう
という活動であり、
これが、知識が「ことづくり」へと展開し、地域づくりへと展開する見本ではないかという話をした。

ここでいろいろな議論が出てとても面白かった。
農業ではなく兼業農家、兼業サラリーマン、兼業坊主による農は自然に無農薬を志向する。だから兼業ということを見直そう。何よりもスキルが身につく。
これは新たな地域づくりの展望ではないかと話し合った。

その時大事になるのが、
①子どもたちが受け継いでいけるのか(持続可能性)
②行政や企業も巻き込んで進めていけるのか
③何よりも地域のコミュニティが大事

コミュニティアソシエーションを育てていくことが私たちのできる民主主義の具体例ではないかというところまで進んだ。

まさに本が「ことづくり」という働きをする。

f:id:bunryuK:20220220075311j:plain