全生研基調提案学習会

全生研の基調提案学習会に参加した。

Zoom学習会である。
180名ほどの参加で三時間ほどだったけど、とても楽しかった。

ブレークアウトでグループになったとき、取り上げられた実践の兼田さんと同じグループになって、うれしくてつい質問をした。その答えがとても印象に残っている。

「このひいき(包摂)と排除の学校で、不登校の生徒を中心に据えようと思ったのはなぜか?」(本来社会的包摂とは公や共の地域や家族などの様々な社会関係資本のこと)

という質問。

その答え
「京生研ではいつもK(はどういいう子)をめぐる議論をしていたけど、私のクラスの子たちはよくやっているので、Kは居ないと話したら、「本当にKは居ないのか?」と言われた。「見えてないだけではないか」「狭い世界だけを見ているだけではないか」と。」

新しいクラスになって、見直すと、生存も不明の不登校の子がいる。
ある意味で忘れ去られている存在だ。
この子は学校へ来ていないけど成長しているんだろうか。
どんな世界にくらしているんだろうか。
そこがスタートだった。

今学校がフォローしている世界がとても狭くなっている。
先生はクラスにトラブルが起こらないことを願っているし、起こさないように努力している。でも、トラブルから学べることは生きていくうえでとても大事なことも含んでいる。トラブルは社会をも映し出す。

そして、彼女に取り組むことで、何度も何度も彼女の来歴のストーリーと成長のストーリーを書き直す。このストーリーは彼女だけでなく、クラスの成長のストーリーになっていく。

それは、共感をベースとする。この共感は、想像力を伴い、やがて仮説を立てさせる。
その仮説が正しいかどうかを仲間(教師集団や子ども集団)と確かめていく。

暴力には共感しない、でも、彼を排除しない、彼や彼女を排除して守る学校なんかない!
こう言い切られた兼田さんにしびれた。

Zoom会議では、他にもいろいろな論点が出ていて、いずれも学べるものばかりだったけど、一番印象に残ったことを記録しておく。