フェイスブックの議論を見ていると、大体二つに分かれる。
一つは、教材として小学生に教える立場
もう一つは、逆数をかけるということに対する見方
後者の方は、さらに二つに分かれる。
(1)逆数をかけることをただ暗記していた立場に対する見方
(2)この教材で分数の理解が深まるのかという立場
私としては、後者の(2)と教材の両方を考えていたのだが、
その思わぬ広がりがとても面白かった。
この教材としての意義はそこにるあるのではないかとさえ感じた。
一方、教員になる学生で、わけを知りたいと思う学生が少数で、
あとは計算出来ればいいという学生の方が多数ということを聞いた。
分数の世界がより広い数の世界を見せてくれるということは
とても面白いことだと思うけど、
計算ができればいいという発想は、骨の髄までしみ込んでいるのだろう。
(教える側が面白いと思わずに、面白さを教えることはできないと思うけど)
かって教壇に立っていた時には、
計算が出来ればいいという生徒は、わからないからという理由が多かった。
わからないからとりあえず方法だけでもという切ない願いであった。
となると、現代の子どもたちのAI化は、周りに合わせ、できるだけ効率的に
生きていくということだろうか。
「かけ算とわり算は逆数を考えると同じ計算である」というより広い分数世界
に立つことは、山の頂上に立って素晴らしい景色を見ると同じことだと
思うのだが。