「醜いアヒルの仔の定理」と「繰り上がらない二進法の和」

本を再読していると、昔のアイディアがさらに進むことがある。

例えば、「醜いアヒルの仔の定理」という数学の定理がある。
これは「相同・相似」と「差異・差別」を比較するためで、本来差異はなく人間が勝手に作り出したものととらえていた。それは差別がなぜ生まれるのかを考えるためだったけど、よく考えると人間は差別をしてしまう生き物だ。

定理から言えば差異はないのに、それがなぜ出てくるのかはあまり考察していなかった。特徴量の数は同じなのになぜ差別するのかというと、その特徴量に重みをつけているからだ。これはニューラルネットワークにおいてバックプロパゲーションで重みを自動的に設定するということと相同(相似)なので納得。きっと同じような仕組みが人間の認識に組み込まれているのだろう。


もう一つ、「ゲームの数学」に三山崩しというゲームがあって、その計算は「繰り上がらない二進法の和」を使う。その時、なぜ繰り上がらない二進法の和になるのかということまでは考えていなかった。結果だけを記録しておいたのだ。でも、最近そのゲームが出てきたニュースを見て、なぜかを考えてしまった。

そこでこの足し算の表を作って見ていたら、要素の個数が2,4,8,16・・・の時に群となっている。
ここから繰り上がらない二進法ということが言えそうだと気がつく。
でも、それをどう表現したらいいのかわからない。それで、参考にした本を探したけど、ついに見つからなかった。

ついに本を見つけた。
圏論で書くと
     《三山崩しゲームの世界》     《二進法の世界

(二つの個数からもう一つの個数を見つける)(繰り上がりのない二進法の和)

p<2^n のとき p⊕2^n=p+2^n (そのままの和)
だから、pを2の累乗の和で表せば、加法の組み合わせで計算できる。
本には様々な定理を用いて見事に表現してある。
気がつかなかっただけ。

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  どういう足し算なのかGeoGebraのシートを作ってみた。

遮光カーテンを取り外した。

今日病院で手術の見通しが立つ。明日も検査。