「スクールカースト」について

スクールカースト」という言葉がある。
35歳の高校生(だったか)を見ていてそこに出てきた。
クラスの中に、生徒同士のランク付けがあることを示している。
 
このランク付けは、流動的か固定的か?
誰がランク付けをするのか?
どういう基準があるのか?
なぜそんなランクをつけようとするのか?
 
これらの疑問を探っていくと、いじめの問題とも関連してくる。
 
「教室内カースト」の著者鈴木翔氏によると、
子どもたちと教師(大人)の側のスクールカーストのとらえ方には大きなずれがあるという。
子どもたちは権力の差としてとらえている。あがなえないもの・しかたのないものとしてとらえる。
教師(大人)は能力の差としてとらえている。だから、コミュニケーション力等の能力を
学校でつけてもっと向上すればよいととらえている。
 
このデータは、数人のインタビューによるものではあるが、
かって教職についていたものとしての実感として納得できるものである。
 
大人たちは、カーストを能力をさらに向上させる道具として利用しようとしている。
しかし、子どもたちはそう感じてはいない。
むしろ権力の差として子どもたちがとらえる方が正確に思える。
権力の差とは政治的な力の差である。
もしそうならば、この「カースト」は政治が生み出したものである。