「無名のアルコール依存症者たち」の援助

木に夏ミカンを切って置いていたら、ヒヨドリがつつきにやって来た。
夢中になって食べている。
 
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アルコール依存症の治癒に効果をあげているAAアルコホーリクス・アノニマス - Wikipedia(無名のアルコール依存症者たち)という会の援助方法と会の取り組みがとても面白い。
 
なぜ興味をひかれたのかというと、以前「御体解様」 に「平安の祈り」を書いたことがある。
それがとても他力的だったので記憶に残ったのだが、いろいろ調べてみると、それが正しかったことがわかる。
 
(1)アルコール依存症の人の自己認識はとても自力的である。
(2)それを他力に変換する所から治療が始まる。
(3)それは、正しい自己認識を伴うものであり、覚醒の時の方に問題があると考える。
(4)そして、その問題を個人の意思の問題とか意識の問題ととらえずに、システム全体の問題としてとらえる。
 
例えば、
世間の狂った前提への反抗として飲酒に走るのではなくて、
世間によって常に強化され続けている自分自身の狂った前提からの脱出を求めて飲酒に走る
ととらえる。
 
そして、その段階はまず、自己よりも大きな「力」があると認めるということを目標とする。
したがって、
・自分たちが、アルコールに対して無力な存在であること、自分の生活が手におえないものであることを認めた。
・われわれよりも大きな力が我々を正気に引き戻してくれることを信じるに至った。
という境地を求める。
だから、「敗北することそれ自体がすでに変化の第一ステップである」ととらえる。
これは、譬えとして
自分がコントロールしていたと思っていた乗り物が、暴走を始めたこと」を知ることにあたる。 
 
「神様(それぞれの神・仏)、私にお与え下さい。
 自分に変えられないものを受け入れる落ち着きを
 変えられるものを変えていく勇気を
 そして、その二つの違いを見分けられる智慧を」
 
これは、他力の考え方であり、極めて強力な考え方なのだということを示している。 
そして、小さな小さな意識の問題ととらえずにシステム全体の問題ととらえ、
飲酒をコントロールできないものととらえたり、システムにおけるダブルバインドの状況ととらえる。
 
これはもっと研究してみる必要がある。
真宗の信心獲得や、他の様々な問題(個人間の対抗意識・国家間の軍備競争)にも当てはまる論理を持っていると感じる。