間違える法則

時々昔読んだ本を再読する。

圏論を読んでいると、考え違いや間違いに気が付く。また、数学とは何だったのか気になる。そこで「数学理解の認知科学」を再読。中身はすっかり忘れている。

この中に、間違える法則というのがある。
間違える原因を探っていくと、二つの規則性がある。

一つは一貫性がある誤り、もう一つは不注意な誤り。
そして一貫性のある誤りは、次の3つの法則に当てはまるというもの。

(1)(人間は)必要最小限の弁別のみが行われるようになっている
(2)(人間は)一度表現されたものは記憶から完全に消し去ることはできない
(3)(人間は)手続きに必須の情報が欠落しても課題を遂行しようとする

例えば
T:4×4はいくつ?
S:8です。
T:じゃ4+4は? (こういう対応が効果がある)
S:あっ、16じゃなきゃいけなかったんだ。

この誤りは、かけ算に足し算を使ったもので、かけ算を足し算に応用したのは(1)、また足し算を使ったのは(2)から説明できる。

ここで注意してほしいのは、人間にはこういう働きを持っているということ。
つまり、私たちも同じ間違いをしているということ。
そして、この法則が分かれば、対応の仕方もわかってくるということ。