いろいろなことがあって、不思議なことに「村田静照言行録」を読んでいる。
その中に後生一大事とはどういうことかと尋ねられた場面が出てくる。
「後生一大事とは、どういう事かと尋ねられると、ちょっと言い表し難いことですのやー
お経さんにも書いてないし、誰も説明した者もありません。ナムアミダブツ
捨家棄欲とか出家入山と言えば聖道の方で、御開山様の御教化に背くことになる。
そこで博多の和上が仰るのに、
後生一大事という事は、十ある望みを九つにし、九の望みを八つにし、八つの望みを七つに・・・と段々この世の望みを少のうしてー最後に御報謝のお念仏一つという風になったのが最上じゃ・・・・・となァー」
それを聞いた人が深く決心して、
「うちへ帰ったらだんだん望みを減らし、相続一筋に心がけます」と言ったら、
「それも望みじゃないか」と答えたという。
もう一つ
「心にお慈悲を思えと言われても、なかなかいうことを聞かぬ奴ゆえ、口を使うて念仏相続させることじゃ、口の方は、よう言うことを聞く故に、そのうちにいう事きかぬ心もジリジリとお念仏のお徳の方へよって来るものです。ナムアミダブツ ナムアミダブツ。」
雪の中を飛ぶカラス