1、問曰(問うて曰く)
第一問
ホテルの一室で、男が殺されていた。部屋のドアや窓はすべて内側から鍵がかけられていた。男の手には拳銃が握られており、胸元にはバラの花が置いてあった。さて、男の死は自殺か他殺か。
第二問
2、応曰(応えて曰く)
第一問は 殺されていたと書かれているところが味噌。
第二問はうそだからほんとということになるのか?
これはなかなか難しい。堂々巡りをするようだ。あたまがこんがらかってくる。
昔こんな事を考えたことがあった。
「命さえ助かれば 死んでもいい。」
3、答曰(答えて曰く)
第一問は御明察 (「天地明察」は見たい)
推理小説の基本はこの問題で、会話の中には嘘を書いても良いが、状況には事実を書かなくてはいけないというルールがある。これを見破る子はよく文を読んでいる。
答えは言わせなくて、挙手で調べてからわけを言わせた方が良いかも。
第二問はパラドックスの問題
もし、書いてあることが正しいとすると、嘘になり正しくなくなる。
Sさんの言われる、堂々巡りになる。
昔の人はこれをパラドックスと片付けてしまった。
つまり、自分自身について言葉で述べる時には
パラドックスに陥る時があるから、気をつけよう。
ということです。
「命さえ助かれば死んでもいい」は自己矛盾の文章ですね。
これを第三問として出すと面白いかも。
4、遺題継承
命さえ助かれば死んでもいい のこと
①「(自分の)命さえ助かれば(自分は)死んでもいい」 とすると、
・・・自己矛盾だが、死んでもいいくらい強調的に比喩って
とにかく助かりたいという強い願望の修辞的語法
②主語を補ってみるとよく分かる文になる。
日本語の主語抜きの特徴がよく出る。
・・・(この子の)命さえ助かれば(私は)死んでもいい・・・
とすれば私から見たこの子に対する強い願望の文となる
・・・(私の)命さえ助かれば(あなたは)死んでもいい・・・
助かると 死ぬ の主語をいろいろ替えると面白い文意となる。