「錯視」を扱った授業化

①何が見えますか?

 口々に「階段」
②どんな階段?
 左に上がっている。
③そう見えた人?・・・間違いないね。でも、「違う」という人はいる?
 天井についている段に見える。
④そう見える?
 見えないよ。・・この壁をこっち側に持ってくるんだ。・えっ?
 ・・じゃあこの絵の上下を入れ変えたらどう見える?
 階段が天井についている。・・そう見えない?・本当だ。
⑤同じものでも違うように見えることが解った。それはどうして?
 一人だけだったら、右上がりの階段だけしか気がつかなかったけど、
 他の人の見え方を知って別の見え方があるということに気がついた。
⑥いろんな見え方があると同時にいろんな人がいるからわかるんだね。
⑦「これが正しいんだ」と自分で勝手に決めてはだめだね。
 正しさは他の人と共同で確認して作っていくものなんだ。
⑧そうすることでお互いの「意味の場」を作り出してゆくことができる。
 この階段は「シュレーダーの階段」というんだ。(錯視の一つ)
 ここでみんなで見つけた二つの階段の見え方をみんなで共有したことが「意味の場」なんだ。
⑨次の絵は何が見える?

ちなみに上の階段では、見ていると「上付き」と「下の階段」が自然に入れ替わる。
その時間が年を取るほど長くなるというデータがあるらしい。
「一年は、なぜ年々速くなるのか」竹内薫