「不便益のススメ」

母を診療所に連れて行った時、隣の高鷲図書館で初めて本を借りた。
川上浩司著「不便益のススメ」岩波のジュニア新書

面白かったので記録しておく。
「世の中には無駄なムダと無駄でないムダがあるんだ」
「世の中には無駄な手間と無駄でない手間があるんだ」

「来日してから10年になるが、日本語を覚えなくても済んでいる」
なぜ?

「入試では全人格は測れない。すまんね」
「だからいいじゃん。もし全人格が測れる試験で落ちたら立ち直れん」

数字によっては評価できない「益」がある。
「車一台を組み立てられる仕事」と「ネジの締めを的確に繰り返す仕事」

保育園や幼稚園の園庭をわざとデコボコにして園児の動きを不便にさせようとしたら、園児が活き活きとしてきた。
なぜだろう?

「バリアアリー」は「バリアフリー」の逆の発想。
 「日常生活をトレーニングの場にする」ことができる。逆はそういう力を奪う。
 「手を貸してはならないギリギリを見切るスキル」を身に着けることができる。

電子辞書と紙の辞書の違いは道草にある。例えば紙の辞書を引いていると、
「トラベルとトラブルは語源が同じでは?」と気が付いた。

PPでスムーズに授業が進むのは学習効率が上がる? いや、
「つまずき」「引っ掛かり」という不便は記憶のトリガーやセレンデピティとなる。

「徹底的に手間を省き、頭を使わずに済ませれる先に、究極の豊かさがあるのだ」
これはおかしいと思うけど、知らず知らずに受け入れてるのでは?

信号機の無い交差点で事故や渋滞が緩和された例がある。
なぜ?

一台しか無いTVの効果は?
テープレコーダの良い点は?
・・・
便利益:便利になってよかったね
便利害:便利だけど害がある
不便益:不便だからの益がある
不便害:不便で困った

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これは比べるとより自覚できるかも。
4つの未来の選択肢

素数ものさし」も不便益システム研究所のデザインだった。

素数ー素数=25は無い