本堂の前の雪を開けた。
まさに開ける。
除雪機でやったら一時間。
バリにあるヒンドゥー寺院の門みたいな雪の塔ができた。
寒月や門なき寺の天高し
ひたすら「人新世の資本論」を読み続けた。
その説得のレトリックに惹かれながら。
今世界で起きている様々な運動や活動をきちんと調べ考察して、その中に(もう一つの)展望を見出していることがうれしい。
理論の役割について次のように書いている。
「理論の果たすべき役割とは、今あるシステムを批判することだけではなく、抵抗とオルタナティブの可能性を発見し、明確な言葉にしていくことです。」
マイケル・ハートの言葉
斎藤幸平氏は34歳でとても若い方だが素晴らしい研究者だ。
この本を読むと、現代の世界の様々な本、論文、記事などを読んでいることもわかる。
そして、先ほどの理論の役割をきちんと踏まえている。
このことが希望を与えるレトリックになっている大きな要因だと思う。
今までの様々な運動や政策をきちんと批判していて、自分のこれまでの活動を相対的に見ることができて、これもとてもありがたい。
これだけでも読む価値がある。
さらに彼の対話集である「未来への大分岐」に取り掛かっている。
この対話も面白い。