「古今伝授」と和歌という資源

郡上市図書館の「大人の学校」で、

金子徳彦さんの「古今伝授の周辺―地域づくりの軌跡」と題する講座があった。

とても面白かった。
一つは地域づくりでそういう地域の歴史的な資源をどう掘り起こすのかという問題。
もう一つは、「古今伝授」そのもののとらえ方の問題。

後者は若い方が質問という形で提起された問題で、
参加者がそれぞれの意見を述べられ、刺激を受けるものだった。
江戸期の国学者たちが和歌を作ったことを初めて知った。

私で言えば、歴史的な流れや価値よりも、私自身の万葉集の発見から
古今集への発見に至る過程を自覚する良い機会になった。

古今伝授と国ゆずり  古今集仮名序にみることばのちから)

それは、万葉集ますらおぶり」から古今集「たおやめぶり」への変化であり、
私自身の古今集の再評価につながっていく。
 
以前島津忠夫先生が「和歌と短歌は違うんです」と言われた時、
古代と近代の違いぐらいにしかとらえていなかったけど、
金子さんが歴史的にすっきり説明されたのがありがたかった。
国学の影響は私にも及んでいたことがわかった。

午後からは八中の同窓会で授業をやった。
久しぶりの授業で私は面白かったが、受けている人は眠かっただろうと思う。
その後、懇親会。
懐かしい人と出会えるのは嬉しい。
今日も同窓会があるが、これは自分自身の同窓会。
一年に一度の楽しみである。