身体で学ぶ

土日は行事がいろいろあって、とても忙しかった。
49日を過ぎて少しゆとりが出たと思っていたが、

日曜の夜には寺の総代会があった。
総代の方たちと話をしていると、とても楽しい。
この歳になって、山の仕事をしなければならないとぼやきながら、
今やっている仕事や今までの体験、そして今の若い人たちの仕事のことを聞いた。

その話が面白いのはなぜだろうか。
それは彼らの生き方にある。

その生き方とは、学び方である
彼らの学び方は、まわりをよく見て人のやり方を盗むこと
若いうちからいろいろな仕事を任され
実際に身体を使いながら、見よう見まねで仕事を覚えてきた

先輩のやり方を見ながら、その方法を学ぶ
それは手取り足取り教えてもらうことではない
まさにやり方を盗むのである

そのためには、常に周りの状況に注意を払っていることが必要だ
注意を払うということはよく見ること
よく見るから世界と自分が離れていない
仕事のパートナーとの阿吽の呼吸もできる
だからこそ危険な山仕事の中で生き残ってきた

除雪の仕事がとても早かった理由や
何もせずに走っている除雪車を見ると何をしているのだと思うとか
コンピュータに入力して枝切をしてしまう機械の操作とか
自動運転の車の話とか

トラックは真直ぐに駐車できるけど、自家用車は真直ぐに駐車できなくなった
と聞いた時は安心した。