葉室麟さんが亡くなった。
彼のことは全く知らなかったけど、
たまたま中日新聞で連載していた「影ぞ恋しき」で、
ニコラス・クザーヌスのことを取り上げていたのに目をとめて、
それからこの連載をずっと読んでいた。
彼とはクザーヌスつながりなのだ。
そして、彼は私と同年だ。
何となく親しみを感じていた。
作家としてデビューしたのは遅かった。
亡くなってみると、この十数年で書いた小説は多いと思う。
ただ書ききったかどうかはわからない。
そもそも書ききるなどということがあるのかどうか。
ここの所、何冊か本を買ってきて読もうと思っている。
が、はたして読むエネルギーがあるのかどうか。
読むということはどういうことなのか。
わからなくなってくる。