「13歳の娘に語る ガロアの数学」を読了

「中学生にもわかるガロアの理論の試み」は、ネットで学ぶガロア理論だった。
参考書は40年前に購入した教科書のみ。
書き終わってからガロア理論に関する本を注文した。
 
その一つが、「13歳の娘に語る ガロアの数学」 金重明著 岩波書店
 
昨日、読了。著者が、世界で一番わかりやすい「ガロア理論」の解説書と書いているが
まさにわかりやすい。
このような解説書や教科書がいくつも出来ていると思うと、
世の中は少しは進歩しているのかもしれないとも思う。
 
この本は240ページである。
ガロア理論を解説しようとすればこれくらいの厚さになるのかもしれない。
中学生1年生に教えるのだから、ルートから複素数、根の置換からルービックキューブ群、
正規部分群から剰余群へと進めているが、代数学全体の歴史にもなっている。
途中に入っている父が語る歴史(パリ・コミューン)、
ラグランジュ・アーベルなど人物の紹介も読み応えがある。
 
私がすらすらと読めたのは、事前の知識があったかもしれないが
初めての人には最適の本だと思う。
なお作者は小説家で、数学者ではない。
おすすめ。