3つの質問

法事で質問を受けた。

〇死後の世界があるとどうやって証明できるのか。
〇人それぞれの真実があるだけで、真理はないのではないか。
〇何億光年の彼方からやってくる光は、
  どうしてそんな永い時間の旅ができるのか。

実はここの所、
蝉の話(蟪蛄(けいこ)春秋を識らず、伊虫あに朱陽の節を知らんや)をしている。
これが面白いらしく、聞く人の脳を刺激するらしい。

3番目の質問が一番簡単で、私たちには何億年と感じるけど、
光にとっては時間は0で、しかも距離も0。
光にとっての時間は √(1-v2/c2)t1なので、vをcにすると1-1=0
になる。距離も同じ。
これは蝉の話と同じで、自分の立場から考えると不思議だけど、
光になってみると、不思議でもない。
が、特殊相対論が不思議だ。


1番目の質問は難しい。
昔、私が学生の時に寺の日曜学校で、
「もし死んだら、そのことを教えに出てくるでな」
と言ったと語ってくれた。彼はその時中学生。
そういえば、そんなことを言ったなぁと思い出した。
もう40年以上も前のことだ。

それで、その証明を4つ考えた。
こんど組の総代会があるので、そこで話そうと思っている。

さて、問題は2番目だ。
実は科学と仏教の共通点が一つある。
それは真理は存在すると思っているところだ。

科学の方は、現象が語りかける真理(法則)に近づく仮説を提示するが、
仏教の方は、真理が直接語りかけてくると考える。
語りかけてくるところは一緒だけど、
科学の提示する仮説は無限の仮説によって成り立っている。
仏教の方も現象が語りかけてくるのだが、
受け取るのはその人の経験が左右するから、それぞれと考えてしまうけど
それを真理からの働きかけと考えるのだ。

私はこのとらえ方がとても気に入っている。
間違いだってちゃんと教えてくれる。