名古屋のボストン美術館に絵を見に行った。
曽我蕭白の雲竜図は迫力があった。
小さな写真で見てもわからない。
やはり実物の大きさは大事だ。
その襖の最後に、
「曽我蕭白行年三十四歳画」
と書いてあった。
行年とは娑婆での修行の年数を言い、亡くなった歳ではないことに気がついた。
もちろん「数え」である。
私たちは今現在娑婆で修行をしてる。
その年数は、母親のお腹の中にいたときから数える。
もちろん亡くなった時は、行年の確定である。
自分自身の歳をそのように自覚することは一つの覚悟である。