「信用創造」

2年前に経済についての疑問を書いたことがある。
 

当たり前のような需要と供給の曲線は、実は当たり前でなく、
よくわからないことだと思った。

昨日、本屋へ寄ってふと手に取った本(経済数学の直観的方法)を読んでいたら、
信用創造」を等比級数で説明してる部分に出会った。
等比級数はわかるが、信用創造というのがわからない。

銀行は、預かった手元の現金だけを貸すと思っていた。
ところが、その現金の10%を残し、残りを貸し付ける。
そして、貸し付けたお金から10%残し、また貸し付ける。
これを繰り返す。


等比級数で計算すると、預かった金額の10倍の貸し付けをしている。
(1+0.9+0.81+0.0.73+・・・=10)
現在は2%だから1+0.98+0.96+0.96+・・・=50
つまり、50倍。

その仕組みはわかるが、実体の無いものを作り出しているようで、
何とも気持ちがわるい。
この実体の無いものを生み出しているという所が、一番ミソなのかもしれない。
どうやら最初から躓いているようである。

いろいろ調べてみると、銀行のしくみがわかってくる。
「貸し付け」も銀行に口座を作るから、一種の預金とみなせる。
そして、その口座の出し入れは、小切手を使う。
つまり、新しい貨幣を創造したことになる。
だから、このように次から次へと貸し付けができ、銀行貨幣を作り出すことができる。

たぶん経済効果もこのように計算されるのだろう。
10億円の公共投資は、信用創造のように、新しい銀行貨幣を生み出して
50倍の500億円の新しい貨幣を生み出すと同じことだと。