この一形

数学をやっているとまずいことが一つある。

今が何時なのか、食事をしたのかどうか、わからなくなることだ。
付け足せば、ずっと座っていて身体がおかしくなることにも気がつかない。
というわけで、動きながら数学を考えることをもっとやらなくてはいけない。

よく考えると、ぼけることとよく似ている。
もっとも、昔からぼけていたから、これからも同じようにぼけているだろう。

この一形を頂いて、どこからか来てどこかへ行く

そのことが実に不思議だと思う。
最初から「私」というモノコトがあったわけではないから、
この世界でいつの間にやら自我ができたと思うけど
その自我ほど不思議なモノはない。

一体どこから来てどこへ行くのだろう

この「私」という自我と変化している身体を一形という。

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