女性の改名

古文書を読んでいて、初めて分かったのだが、

江戸末期、女性が嫁入りして、名前を変えたという事例があった。

現在では奇異に感じるが、
当時は男性の改名は当たり前のことだった。
源次郎から左衛門佐に変わったのは官位を受けたから。

また、百姓では幼名から代々世襲の~衛門などに改名した。
女性にはそれは無いだろうと思っていたのは偏見だった。

寧は高台院に変わっている。
女性が出家したり嫁入りするのは人生が変わる出来事だったと
考えることもできる。

当時、名前を変えるのは当然のことだった。
名前が変われば、それをとりまく状況も、がらりと変わる。
そもそも、藤吉郎→秀吉→関白殿下と変わっている。

名前が変わらない現代は、
自分が名前に縛られて、自我が変わらないと感じてしまう。
人はいつも変化しているのに。