重力波(ブラックホールの声)の検知

重力波を検知したとニュースになっている。
 
電波は波だから、その一種である光も波である。
波を伝えるものには媒介が必要だと思うのは、音波や水の波から類推している。
だから、電磁気学ができた当時、電波を伝える水に当たるエーテルを仮定した。
 
アインシュタインはそのエーテルは必要ないことを、特殊相対論で示し、時空間の伸び縮みを明らかにした。
そして、さらに一般相対論で、光速不変の原理によって、時空がゆがむことを述べた。
その歪みが波となって伝わるのが重力波
 
そうなると重力を伝えるものは空間なのか、それとも粒子なのか混乱してくる。
空間がゆがむのはどういう力によっているのか?
その空間の波はどういう原理で伝わってくるのか?
結局、エーテルが空間自体になっただけなのか?
ブラックホールという小石が起こした波が伝わってくるということは、空間は水のようなものなのか?
 
わからないことだらけだ。
 
特殊相対論の発表の前に、マイケルソン・モーレーの実験があった。
これは、光の速度の違いを求めるものだった。
直角に交差する通路と鏡を用いる。
その結果、進行方向に対して縦と横では光の速度に違いはなかった。
今回は同じような装置で、今度は横と縦の違いが重力波の証拠という。
どちらもアインシュタインの相対論を補強するものとなった。
 
空間が空気のようなモノであるということがなんとも面白い。
空気の振動が音なら、空間の振動がブラックホールの声であるというのが。