個人=individual=分割できない全体としての一人

フロイトユングアドラーを比較することを始めた
 
これは比較をすることで、そこにある「人の心(魂)」をとらえようとする試み
例えば、自我と自己のとらえ方の違いだけでも面白い
 
アドラーについて考えようと思ったのは、TV(100分de名著)で取り上げていたから
アドラーで一つ面白いと思ったことがある
それは「個人心理学」というとらえ方
これが気に入った
 
個人というと、一人一人ということで個別的ととらえやすい
が、アドラーのとらえは異なる
individual psychology  individual=in+divide(分割)
つまり、「分割できない全体としての人間を考察する心理学」
 
個人=全体ととらえる発想は、人間を二元論的に見ないことを示している
理性と感情、意識と無意識、身体と身体、私と他者、主観と客観・・・・
と分ける発想はしない。
 
ここで、手前味噌になるが、一人一人は分割できないというとらえ方は
教員時代に身についたとらえ方であった
その人の生きてきた過程こそが全体であって、誰とも異なる彼だけの人生である
それを仏国土という
まただからこそ一人一人は対等平等である
そして、何よりも一人一人の多様さ
 
一人一人の中に全体を見ることと全体の中に一人一人を見るというスタイルはまったく異なる
「他の誰にも代えることのできない個人の独自性」
生身の血の通った目の前にいる「この人」を見つめること