三点からの距離の和が一定の曲線

山折さんが「日本の文化は楕円構造で中心が二つある」と語っていたので、では3つ中心があるとどうなるんだろうと思って、GeoGebraで作成してみた。
ちなみに、二つの中心とは、神と仏、海と山、宗権と政権、法華経信仰と阿弥陀経信仰、聖と世俗、宗教と芸術・・・など。

ルートのついた陰関数のグラフを描くことは無理だろうと思っていたら、ちゃんと描いたのには驚いた。こんな形になるんだと感心した。
3点の距離の和の大きさを変えると面白い。

 

3点を一ヶ所にすると確かに円になる。2点にすると卵型になる。

このシートをいろいろ動かしていたら、「3つの中心の関係」って実際にあるのだろうかと疑問が出てきた。
思いついたのは、儒教道教と仏教ぐらい。
ほとんどは、対立する二つのものが、この列島の場合、決定的な対立で相手を滅ぼして一つになるのではなく、互いに中心をなして楕円の構造になっている。
しかもそれらが重層的に重なり合っている。

山折さんがそれを「楕円構造」と言ったのは、中心が一つの円ではないという意味。
河合隼雄氏の提示した「中空構造」も同じ様な構造だ。
そこには間を取り持つ「あわい」が必ず存在するのだ。
「あれかこれか」ではなく「あれもこれも」なのだ。
だから私の思考にもこれが入っている。

山折さんの勧める「イメージ瞑想」は妄想でもあるけど楽しい瞑想だ。
「楕円構造」は楕円の重なるこのイメージの方が近いのかも。