作る二つのわけ

二日がかりで懸案のことができた。

 時間ができたので、母が生垣を刈って欲しいと言っていたのでやろうと思っていたら、雨が降り出してしまった。倉庫でもできる仕事ということで、薪割を全て済まそうと考えた。薪を割っていると、これを切った時のことを思い出す。結構しんどかった。腰も痛い。ふと、なぜこんなことをやっているのかと考え出した。
 そりゃ面白いからさ。そもそも面白くなくてはこんな仕事はできない。
 もう一つある。この薪で暖をとってもらおうと思っている人がいるからだ。それを想像しながら割っていると楽しくなる。
 さらに、薪を割ること自体も工夫がいる。その工夫も面白い。
 そう考えていたら、昨日のことを思い出した。買い物に店へ行った時に、干しニシンがあったので、「今年はニシンずしを作らんのか?」と母に聞くと、作り方を忘れたという。「みんなあれを楽しみにしとるぞ」というと、麹を探しだしたので作る気になったと思った。
 今朝、ニシンずしを作りながら、「どうもうまく作れん。今までは楽しんで作ったから美味しくできたけど、作るのが楽しくないで美味しいのができん。」という。確かにそうかもしれない。両方が必要なんだろう。